決算のポイント:2020年3月期 本決算

旭化成グループの業績と今後の方針などをわかりやすくご紹介します。

2023年3月期
2022年3月期
2021年3月期

決算のポイント 2020年3月期 本決算

決算についてのポイントをご紹介します。

業績全般(連結)

2019年3月期
('18年4月~'19年3月)
2020年3月期
('19年4月~'20年3月)
増減率
売上高 21,704 21,516 -0.9%
営業利益 2,096 1,773 -15.4%
経常利益 2,200 1,840 -16.4%
親会社株主に帰属する
当期純利益
1,475 1,039 -29.5%

(億円)

  • 売上高

  • 営業利益

  • 経常利益

  • 親会社株主に帰属する当期純利益

セグメント別概況

セグメント別実績

売上高 営業利益
'19/3 '20/3 増減 '19/3 '20/3 増減
基盤マテリアル 3,997 3,350 -647 531 266 -265
パフォーマンスプロダクツ 4,571 4,361 -210 474 337 -136
スペシャルティソリューション 3,208 3,166 -42 330 304 -26
マテリアル共通 -15 54 69 -39 16 55
マテリアル 計 11,762 10,931 -831 1,296 924 -372
住宅 6,047 6,493 446 635 674 39
建材 551 551 1 47 56 9
住宅 計 6,598 7,044 447 682 727 45
医薬・医療 1,355 1,333 -22 184 178 -6
クリティカルケア 1,807 2,045 238 234 257 23
ヘルスケア 計 3,162 3,378 216 418 435 17
その他 183 163 -20 24 32 8
消去又は全社 - - - -324 -345 -21
合計 21,704 21,516 -188 2,096 1,773 -323

(億円)

  • ※1セグメント別営業利益は、各セグメント内の事業間取引の消去を含んでいるため、事業別の営業利益を単純合算した数字とは一致しない場合があります。
  • ※22018年度第3四半期より、2018年9月27日付(米国東部時間)で買収を完了した米国Sage Automotive Interiors, Inc.及びその連結子会社の業績を「パフォーマンスプロダクツ」事業に含めて開示しています。
前提 2020年3月期('19年4月~'20年3月)
ナフサ価格
(国産ナフサ:¥/kl)
43,000
為替レート
(相場平均:¥/USドル)
109
為替レート
(相場平均:¥/ユーロ)
121
2020年3月期('19年4月~'20年3月)
一株当たり年間配当金 34

マテリアルセグメント

基盤マテリアル事業では、ナフサクラッカーの臨時修理及び誘導品の定期修理による影響や、ナフサクラッカーの設備トラブルによる影響、ナフサ等の価格下落に伴う在庫受払差、各製品の交易条件悪化、東西石油化学(株)の為替換算影響等により、減益となりました。

パフォーマンスプロダクツ事業では、Sage Automotive Interiors, Inc.の連結子会社化による利益貢献があったものの、タイヤ向け合成ゴムの操業度悪化、販売数量減少及び交易条件悪化に加え、各繊維製品やエンジニアリング樹脂の販売数量減少、各事業における固定費の増加等により、減益となりました。

スペシャルティソリューション事業では、リチウムイオン電池(LIB)用セパレータ「ハイポア」の販売数量が環境対応車向けを中心に増加したものの、韓国におけるESS火災の影響によるLIB用セパレータ「セルガード」の販売数量減少や、円高の影響等により、減益となりました。

売上高(億円)営業利益(億円)

住宅セグメント

建築請負部門における戸建住宅の引渡棟数減少や、住宅事業における業務委託費等の固定費増加があったものの、物件の大型化等による平均単価上昇や、不動産部門における分譲事業の堅調な推移等により、増益となりました。

売上高(億円)営業利益(億円)

ヘルスケアセグメント

クリティカルケア事業の順調な推移や、医薬事業における固定費の減少等により、増益となりました。

売上高(億円) 営業利益(億円)

2021年3月期の見通し

新型コロナウイルスの世界経済への影響規模や沈静化の時期については、見通しが難しい状況ですが、当社グループでは、刻々と変化する世界経済の状況や当社グループの経営環境を把握し、随時、的確な経営判断を行っていきます。特に、市場環境の透明度が改善するまでは、設備投資や投融資につき抑制していくことや手元資金の確保、機動的な資金調達手段の手当て等により、適切なキャッシュマネジメントに注力していきます。
また、新型コロナウイルスへの対応として、当社グループはお客様、お取引先様及び従業員の安全を最優先に考え、お客様及びお取引先様の事業、当社グループ事業への影響を最小限にとどめるよう努めると同時に、当社グループの各事業を通しての貢献においても責任を果たしていきます。
このような不透明な環境下において、現時点では、2021年3月期の業績予想を合理的に行うことは困難であるため、連結業績予想は未定とさせていただいていますが、以下に、想定される事業への影響を可能な限り整理してお伝えします。なお、今後、開示が可能となった時点で速やかに定量的な業績予想の開示を行うことを予定しています。

マテリアルセグメント

自動車や家電、衣料等の市場における全般的な経済活動の落ち込みの影響と、原油安による石化関連の市況悪化により、前年度業績に届かない可能性があります。
厳しい経営環境ではありますが、需要増が期待される5Gやタブレット端末向けの電子材料・電子部品や、環境対応車向けのリチウムイオン電池用セパレータ等の事業に注力するとともに、コロナ禍収束後の世界経済回復時に迅速に対応できるよう準備を進め、新型コロナウイルスの影響を最小限に抑えていきます。

住宅セグメント

展示場閉鎖や外出自粛制限等の影響が、建築請負部門での集客や受注に出ており、賃貸管理等の不動産部門やリフォーム部門といった周辺事業にも及ぶことにより、前年度業績に届かない可能性があります。
厳しい経営環境ではありますが、ITを活用したデジタルマーケティングや生産性の向上、コストダウン等を進め、新型コロナウイルスの影響を最小限に抑えていきます。

ヘルスケアセグメント

外出自粛制限等が患者様の通院や当社事業活動への制約となり、各事業において影響が出る可能性があります。
一方で、人工呼吸器や除細動器、血液浄化関連製品や血漿分画製剤用のウイルス除去フィルター等の医療機器事業において需要が高まっており、安定生産や生産能力増強を通じて供給責任を果たし、コロナ禍早期収束と収束後の医療への貢献に努めていきます。

以上の通り、新型コロナウイルスが当社グループの事業にもたらす影響を見通すことは現時点では困難で、その影響次第ではグループ全体として前年度業績に届かない可能性がありますが、株主還元に関しては「安定配当且つ継続的な増配を目指す」という方針に変わりはなく、期末業績の結果を踏まえて、適切に判断してまいります。

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