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Pritelivirが米国のFDA承認を取得
既存の抗ウイルス薬による治療に抵抗性を示す単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症による皮膚・粘膜病変の治療薬
2026-10-13T13:00:00
Asahi Kasei Therapeutics, Inc.
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Asahi Kasei Therapeutics, Inc.(本社:米国ノースカロライナ州ケーリー、CEO:Stacy Wheeler、以下「米国セラピューティクス」)は、このたび、pritelivir(米国での販売名:HOVILPRI®100 mg錠、以下、「本剤」)について、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことをお知らせします。

本剤は、免疫不全状態にある成人における、アシクロビル、バラシクロビルまたはファムシクロビルによる治療に抵抗性を示す(耐性が確認されているか否かを問わない)単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症に起因する皮膚・粘膜病変を治療対象としています。1

本剤は、新たな作用機序を有する経口ヘリカーゼ・プライマーゼ阻害剤であり、AiCuris Anti-infective Cures AG(米国セラピューティクス傘下)が創製しました。1,2
今回の承認により、本剤は治療抵抗性HSV感染症を有する免疫不全成人患者にとって、静脈内投与を必要としない新たな治療選択肢となります。1 本剤は2026年末までに米国で上市する予定です。

旭化成グループでは、中期経営計画において医薬事業を「重点成長」事業と位置づけ、グローバルでの事業拡大を進めています。2030年度の売上高3,000億円という目標の達成に向け、2026年9月には「Asahi Kasei Therapeutics(旭化成セラピューティクス)」へのブランド統合を実施しました。日本・米国・欧州が共通ブランドのもとで事業を展開する体制を構築することで、免疫、腎疾患、移植、感染症といったアンメットメディカルニーズの高いスペシャリティ領域における、革新的な治療(セラピューティクス)の創出と提供を加速しています。今回のpritelivirの承認により、この戦略に沿って感染症領域におけるポートフォリオを強化するとともに、患者さんとそのご家族のために治療の選択肢を広げ、人生の可能性を広げることに貢献してまいります。

米国セラピューティクス CEO Stacy Wheeler (ステイシー・ウィーラー)コメント

このたび、治療抵抗性HSV感染症に起因する皮膚・粘膜病変に対して、約30年ぶりとなる新たな作用機序を有するFDA承認の治療薬を提供することができました。治療抵抗性HSV感染症を有する免疫不全の成人患者さんにとって重要な前進となります。現状このような患者さんに対する治療選択肢は限られており、疾患が長期化し、治療が困難となる場合があります。経口治療薬である本剤は、患者さんとその治療にあたる医療関係者に新たな治療選択肢を提供します。1,3,7–10

単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症について

単純ヘルペスウイルス(HSV)にはHSV-1とHSV-2の2種類があり、いずれも生涯にわたり感染が持続します。HSVに感染していても症状を発症しない場合がある一方、ウイルスが再活性化すると、痛みを伴う病変を繰り返し生じることがあります。11,12
免疫機能が正常な成人では、HSV感染症は無症状または軽症であることが多い一方、造血幹細胞移植や固形臓器移植を受けた患者、HIV感染者、悪性腫瘍、自己免疫疾患または炎症性疾患の患者など、免疫機能が低下した成人では、重症化する可能性があります。7–10
こうした患者の中には、既存の抗ウイルス薬による治療で十分な効果が得られず、皮膚・粘膜病変が長期化するなど、治療が困難となる場合があります。7–10 アシクロビルなどのヌクレオシド類似体は、ウイルスのチミジンキナーゼ(TK)によって活性化されることで効果を発揮します。そのため、TKに変異が生じると、これらの治療薬に対するウイルスの感受性が低下し、治療効果が十分に得られない場合があります。2,9 また、ヌクレオシド類似体による治療でHSV感染症が改善しない場合、利用可能な治療選択肢では静脈内投与を必要とすることが多く、患者や医療関係者にとって治療管理上の課題となる場合があります。8–10

第Ⅲ相臨床試験PRIOH-1について

PRIOH-1(NCT03073967 / Eudra-CT 2023-510088-37-00)は、治療抵抗性HSV感染症を有する免疫不全成人患者を対象にpritelivirを評価する国際共同、対照、非盲検比較試験です。承認申請に用いられた第Ⅲ相試験部分(Part C)では、アシクロビル、バラシクロビルまたはファムシクロビルによる治療に抵抗性を示す(耐性が確認されているか否かを問わない)HSV感染症に起因する皮膚・粘膜病変を有する免疫不全成人患者101例が無作為化され、治療を受けました。対象には、造血幹細胞移植および固形臓器移植を受けた患者、悪性腫瘍、自己免疫疾患または炎症性疾患の患者、HIV感染者が含まれました。1,4
患者には、pritelivirを経口投与(1日目に400 mgを負荷投与し、その後100 mgを1日1回投与)、または治験責任医師選択治療(ホスカルネット静注、シドフォビル静注または局所投与、もしくは5%イミキモド局所投与)のいずれかを最長28日間実施しました。病変に改善が認められる場合には、治療を42日目まで延長しました。1,4
本試験は主要評価項目を達成し、28日目までの病変の完全治癒率はpritelivir群で63%、治験責任医師選択治療群で34%となり、pritelivirは統計学的に有意な差を示しました。調整済み治療差は28.4%(95%信頼区間:9.6~47.3、p=0.0047)でした。また、42日目までの奏効率はpritelivir群で82%、治験責任医師選択治療群で42%であり、調整済み治療差は40.0%(95%信頼区間:22.7~57.7)でした。1,4

Pritelivir(HOVILPRI®)について

Pritelivirは、アシクロビル、バラシクロビルまたはファムシクロビルによる治療に抵抗性を示す(耐性が確認されているか否かを問わない)HSV感染症に起因する皮膚・粘膜病変を有する免疫不全成人患者の治療を適応とする、経口の単純ヘルペスウイルス(HSV)ヘリカーゼ・プライマーゼ阻害剤です。1
PritelivirはHSV-1およびHSV-2のいずれに対しても抗ウイルス活性を有し、ヌクレオシド類似体およびホスカルネットに耐性を示す株に対しても活性を有します。また、ウイルスのヘリカーゼ・プライマーゼ複合体を標的とする新たな作用機序を有します。1,2
PRIOH-1試験Part Cにおいて、副作用はpritelivir群の22%、治験責任医師選択治療群の54%に認められ、副作用による投与中止はそれぞれ2%、20%でした。最も多く報告された副作用は頭痛で、pritelivir群の6%、治験責任医師選択治療群の4%に認められました。1

参考文献

1 HOVILPRI (pritelivir) tablets. Prescribing information. Asahi Kasei Therapeutics, Inc.; 2026.
2 Birkmann A et al. J Med Chem. 2022;65(20):13614-13628. doi:10.1021/acs.jmedchem.2c00668
3 Birkmann A, Saunders R. Antiviral Res. 2025;237:106152. doi:10.1016/j.antiviral.2025.106152
4 Papanicolaou GA et al. Oral late-breaker presented at: Tandem Meetings; February 4-7, 2026; Salt Lake City, Utah.
5 AiCuris Anti-infective Cures AG. FDA Breakthrough Therapy designation and Priority Review correspondence. Data on file.
6 AiCuris Anti-infective Cures AG. Aicuris Receives FDA Priority Review for Pritelivir NDA and Presents New Phase 3 Data at ESCMID 2026. Published April 16, 2026.
7 Shafat T et al. Clin Microbiol Infect. 2025;31(5):761-772. doi:10.1016/j.cmi.2025.01.033
8 Hammond SP et al. Open Forum Infect Dis. 2024;11(3):ofae046. doi:10.1093/ofid/ofae046
9 Sallée L, Boutolleau D. Rev Med Virol. 2024;34(5):e2574. doi:10.1002/rmv.2574
10 Chemaly RF et al. Clin Infect Dis. 2025;81(3):593-601. doi:10.1093/cid/ciae638
11 Harfouche M et al. Sex Transm Infect. 2025;101(4):214-222. doi:10.1136/sextrans-2024-056307
12 Workowski KA et al. MMWR Recomm Rep. 2021;70(4):1-187. doi:10.15585/mmwr.rr7004a1
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以上

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