旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤 幸四郎、以下「旭化成」)は、8月20日に米国ノースカロライナ州シャーロットにおいて、リチウムイオン電池(LIB)向け湿式セパレータ※1「ハイポア™」の塗工ラインの竣工式を執り行いましたので、お知らせいたします。
本設備の新設は、2023年に決定した投資※2に基づくもので、北米域内における湿式セパレータの供給体制構築に向けた第一歩です。既存の乾式セパレータ※3「Celgard®」の工場内に新設し、2026年度下期に商業生産開始を予定しています。塗工能力の増強により高付加価値セパレータの供給を拡大し、旭化成の競争力強化に繋げます。
竣工式には、地元行政関係者に加え、旭化成と本設備に関するキャパシティライト契約を締結している豊田通商株式会社など、本プロジェクトに関わる多くのステークホルダーが出席しました。
北米では、足元でEV需要の伸びに鈍化が見られるものの、中長期的には2030年頃に向けてEV市場の成長が見込まれるほか、エネルギー貯蔵システム(ESS)の導入拡大を背景に、幅広い分野でリチウムイオン電池(LIB)需要の拡大が期待されています。セパレータ市場においても、競争が続く一方で、北米では市場環境に改善への兆しが見られはじめています。また、北米域内における安定的なLIBサプライチェーンの構築を促進する動きは継続しており、セパレータの現地生産体制と機動的な供給対応力を備えたサプライヤーへのニーズが高まっています。
旭化成のカナダにおける湿式セパレータ工場の建設も順調に進んでおり、シャーロットの塗工ラインとカナダ工場をあわせ、湿式セパレータの北米域内供給体制を構築します。これにより、北米における旭化成の生産基盤と市場での競争力を強化し、今後見込まれるEVおよびESS向け需要の拡大を確実に取り込みながら、中長期的な事業成長と収益拡大を目指します。
旭化成バッテリーセパレータ株式会社 代表取締役社長 谷口 龍 コメント
「シャーロットの塗工ラインの開設は、北米における湿式セパレータ『ハイポア™』の供給基盤構築に向けた重要な節目です。今回の投資とカナダで建設中のセパレータ工場により、北米のバッテリー市場に近接した生産体制を整え、EVおよびESS向け需要の拡大に対応していきます。」
- 湿式セパレータ:溶媒を用いて、ポリオレフィン樹脂に微細孔を形成する方法で製造される多孔質膜。LIBの正極・負極間でリチウムイオンを透過させる機能を有するとともに、正極と負極の接触を遮断し、ショートを防止する部材
- 2023年10月31日リリース:https://www.asahi-kasei.com/jp/news/2023/ze231031
- 乾式セパレータ:溶媒を用いず、ポリオレフィン樹脂を延伸して微細孔を形成する方法で製造される多孔質膜。LIBの正極・負極間でリチウムイオンを透過させる機能を有するとともに、正極と負極の接触を遮断し、ショートを防止する部材
以上