100 Stories2006 オープン・オフィス・デイ

2006年に日比谷三井ビルで初開催された、東京地区職場見学会「オープン・オフィス・デイ」、その後2008年からは神保町三井ビルディング、2019年からは日比谷三井タワーと本社が移転しながらも継続している。

開催のきっかけは、仕事と子育ての両立を推進する企業として、厚生労働省の次世代育成支援対策推進法の「くるみんマーク*」認証取得に際してのことだった。その認証の条件でもあった従業員・従業員家族や社会への貢献活動の実績づくりを目的として開催されたものだ。

延岡、川崎、水島、富士、大仁などの工場地区では、地区や工場単位で職場見学や工場開放が行われていたが、「オープン・オフィス・デイ」は、事務所地区で、グループ横串の夏の定期的なイベントとして定着させたことが画期的だった。

その内容は、「職場見学」と「各事業が実施する体験学習」という2つのイベントで構成されている。従業員による体験学習や実験コーナーでは、小・中・高校生に科学技術への関心と理解を深めてもらうために、学校や旭化成の工場内で授業を行うイベント「出前授業」のノウハウもオープン・オフィス・デイの実施に活かされた。

「職場見学」では、執務室だけでなく、会議室やメールセンターなどのオフィスビル内の様々な場所を巡ったり、秘書室を訪問して会長や社長と対話したりするオフィス・ツアーも企画した。終日、従業員の家族が職場を訪れて交流し、親の働く姿を実際に見ることができる1日だ。

旭化成の教育・次世代育成テーマの重要な社会貢献活動のイベントであるオープン・オフィス・デイ。グループ横断でワーク・ライフバランスへの取り組みを続けている。

*少子化対策を計り、子育て支援など一定の基準を満たした企業や法人などが厚生労働省により認定され、そのマークを広告や商品などに付け加えることができるもの。

  • オープン・オフィス・デイ(2018、神保町)