中期経営計画2027 ~Trailblaze Together~
旭化成グループは、2025年4月に「中期経営計画2027 ~Trailblaze Together~」を策定しました。2030年に目指す姿の実現に向け、“Diversity(多様性) × Specialty(独自性)”という当社の強みを進化させるとともに、投資成果を創出させることによる利益成長と、構造転換や生産性向上による資本効率の改善を進めます。前中期経営計画では、成長投資と構造転換の両輪による事業ポートフォリオの変革や経営基盤の強化に取り組んできました。当社グループ全体でチーム力を結集させることはもちろん、顧客や同業他社、投資家などさまざまなステークホルダーの皆さまとの共創を重ね、持続的な企業価値向上を目指します。
2030年に目指す姿
今後も社会課題は産業の垣根を越えて複雑に関連し合うことが想定されます。当社グループは、「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3つの事業領域で5つの取り組むべき課題と向き合い、持続的にイノベーティブな製品・サービス・ビジネスモデルを創出していきます。2030年には営業利益3,800億円、ROIC8%以上、ROE12%以上を目指し、2つのサステナビリティの好循環を実現していきます。
3つの基本方針
本中計では、「投資成果創出による利益成長」「構造転換や生産性向上による資本効率改善」「Diversity × Specialtyの進化」を基本方針に掲げ、2027年度の営業利益2,700億円、ROIC6.0%、ROE9.0%を目指します。
方針1. 投資成果創出による利益成長
過去のM&Aや成長投資によって得た事業基盤を生かし、利益の着実な創出を図っていきます。「重点成長」「戦略的成長」事業への投資継続による利益成長の実現と並行して、「収益改善・事業モデル転換」事業の改革も進めます。
3事業領域各事業における計数計画
* 不動産部門における開発事業(賃貸・仲介事業は除く)、および建築請負部門における土地仕入活用
方針2. 構造転換・生産性向上による資本効率改善
収益性・資本効率の低い事業については、構造転換・事業モデルの再構築を進め、資本の最適配置を図ります。本中計における構造転換の対象はマテリアル領域となり、特にケミカル事業においては、「ベストオーナー視点での改革」「他社連携による最適化・強化」「自社での構造転換」の3つのアプローチで構造転換を推進します。これにより、ROICやROEの継続的な改善を目指します。
一方で、長期投資計画については前中計の3年間とほぼ同額の1兆円の投資を想定し、うち拡大関連投資として6,700億円を見込んでいます。これまで同様にM&Aを中心に拡大を図る「ヘルスケア」だけでなく、「住宅」も成長に向けた投資を国内外で検討していきます。
長期投資計画
方針3. Diversity × Specialtyの進化
マテリアルを中心とした事業構成から、多様な産業における高付加価値事業が高い水準の利益貢献を果たす姿へとシフトを図ります。100年の歴史において構築してきた経営基盤のもと、3つの事業領域から生まれる多様性や独自性といった特長を生かし、持続的成長に向けた好循環を生み出していきます。
2030年に向けての利益目標
* 併記するパーセンテージは3領域合計値に占める割合。2024年度の計数は2025年2月公表の見通し
経営指標
*1 EBITDA=営業利益+減価償却費(有形、無形、のれん)
*2 ROIC=(営業利益ー法人税等)÷期中平均投下資本
2025年4月更新