旭化成名誉フェロー
吉野 彰 スペシャルサイト
リチウムイオン電池の発明者吉野 彰のプロフィールや研究成果をご覧いただけます。
プロフィール
研究成果
いまや生活に欠かせないリチウムイオン電池(LIB)。発明したのは旭化成名誉フェローの吉野 彰です。
LIBの研究は、1981年に吉野が導電性高分子ポリアセチレン※の研究をしたことが始まりです。このポリアセチレンが二次電池の電極として使えることがわかり、特に負極に特化して研究を進めました。理由は当時の新型二次電池の開発において負極候補であった金属リチウムに多々問題点があって、商品化を阻んでいたからです。その後、1985年に正極をコバルト酸リチウム(リチウムイオン含有金属酸化物)、負極をポリアセチレンから炭素材料に切り替え、世界で初めてLIBの基本構造を完成させました。
基本構造完成の後、1991年にソニー株式会社、1992年以降には当社と東芝株式会社の合弁会社が設立し、LIBの商業化が進みます。
LIBは、大きな起電力を持ちかつ使用可能時間も大幅に向上したことから、それまでのニッカド電池などに代わり、主役となりました。
現在では、スマートフォン、電気自動車、家庭用蓄電システムなどに使用されており、繰り返し充電して使える電池として今後も用途拡大が期待されています。
- ※2000年にノーベル化学賞を受賞した白川英樹筑波大名誉教授が発見した素材