プレスリリース
シンガポール最大の下水回収プラントに「マイクローザ」採用決定
2015年4月6日
旭化成ケミカルズ株式会社
旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小林 友二)は、このたび、シンガポール最大の下水回収プラントであるチャンギ・ニューウォータープラント第Ⅱ期で、当社の水処理用中空糸ろ過膜「マイクローザ」の採用が決まりましたのでお知らせします。
同プラントの処理能力は288,000m3/日で、シンガポールの下水回収プラントでは最新・最大規模となり、稼働開始時期は2016年10月の予定です。
1.今回の採用について
シンガポールでは、水資源を十分に確保するために過去10年にわたり「ニューウォーター」(NEWater)と呼ばれる下水回収プラントを複数建設してきました。これらのプラントにおいては、さまざまなタイプの水処理用MF/UF膜が使用されており、当社の「マイクローザ」もウルパンダン(処理能力:191,000m3/日、2007年稼働開始)とベドック(処理能力:73,000m3/日、2008年稼働開始)の2か所のプラントに採用されています。
今回「マイクローザ」が採用されたプラントの営業権を得たUES Holdings社は、さまざまな水処理用MF/UF膜を幅広い観点で比較評価した上で、「マイクローザ」の優れたパフォーマンスと高い信頼性を認め、「マイクローザ」の採用を決定しました。この案件を受注したことにより、世界最大級の下水回収市場であるシンガポールの「ニューウォーター」において、「マイクローザ」は約60%のシェアを占めることとなりました。
2.採用プラントの概要
- (1)プロジェクト名
- チャンギ・ニューウォータープラント第Ⅱ期
- (2)場所
- シンガポール チャンギ地区
- (3)処理能力
- 288,000m3/日
- (4)事業者
- UES Holdings
- (5)稼働時期
- 2016年10月
3.「マイクローザ」について
「マイクローザ」は、物理的強度や耐薬品に優れるポリフッ化ビニリデン(PVDF)製中空糸で、PVDF膜の中でも独自の製膜技術により高い長寿命化を実現しています。また、細菌や病原虫(クリプトスポリジウム等)も完全に除去でき、「マイクローザ」を用いた膜式浄水プロセスは、これまでの凝集沈殿砂濾過法に代わる浄水プロセスとして、顧客からの高い信頼を得ています。
4.今後の展開
深刻な水質汚染と水不足に加えて廃水規制の強化により、水処理用のMF/UF膜の世界市場は、年率10%程度拡大を続けています。旭化成ケミカルズは水処理膜システムのトップクラスのサプライヤーであり、「マイクローザ」は世界1,000か所以上のプラントで使用されています。
「マイクローザ」は膜法上水道で世界最大市場であるアメリカにおいてシェア首位であり、さらに水不足と水質向上の必要に迫られる中国、アジア各国(シンガポール、韓国、タイ、インドネシア)および中東諸国で採用が拡大しています。
当社では、水資源に関わるさまざまな課題解決を目指し、今後も世界、特にプロジェクトの数と規模の増大が見込まれるアジアの大型設備での採用を加速させ、世界の水環境問題に貢献していきます。
- ※「マイクローザ」は旭化成ケミカルズ(株)の登録商標です。
以上