プレスリリース

平成27年度全国発明表彰「発明協会会長賞」を受賞

~MMAモノマー製造用 金一酸化ニッケルコアシェル型ナノ粒子触媒の発明~

2015年5月25日
旭化成ケミカルズ株式会社

このたび、旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小林 友二)が開発した「金一酸化ニッケルコアシェル型ナノ粒子触媒の発明」に関わる特許が公益社団法人発明協会主催による平成27年度全国発明表彰の「発明協会会長賞」を受賞しましたので、お知らせします。
また「発明協会会長賞」の受賞に伴って、旭化成ケミカルズ株式会社も「発明実施功績賞」を受賞しました。

1.受賞の経緯

本発明は、「金一酸化ニッケルコアシェル型ナノ粒子触媒」の開発、及びそれを用いたメタクリル酸メチル(MMA)製造の実用化に関するものです。
旭化成工業株式会社(当時)が開発したMMA製造プロセスは、メタクロレインを直接酸化してメチルエステル化する酸化エステル化法を採用した他に類例を見ない独自のもので、MMAの総合収率が高く、原料の利用効率が高い特徴があります。1999年の工業化以来、MMA製造プロセスにて用いられてきた触媒は、MMA選択率、触媒の活性、触媒寿命などに課題があり、これに代替する革新的な触媒の開発が望まれていました。
今回発明した触媒は、金をコアとし、その表面が高酸化型の酸化ニッケルで被覆された状態(コアシェル型)のナノ粒子が、担体上に高分散担持されています。このようなナノ粒子構造と化学状態を有する二元金属ナノ粒子の設計によって、単一金属ナノ粒子とは異なった優れた触媒機能を生み出すことに成功しました。
さらに高強度シリカ系担体の開発、酸化ニッケルによる触媒の化学的安定性の向上および触媒中のナノ粒子の精密分布制御により、長期触媒寿命を保証できる工業触媒技術を確立しました。
本触媒は、2008年に年産10万トンのMMA製造プラントにて実用化され、高選択性・高活性・長期触媒寿命等の優れた実用的成果を得て、省エネ・省資源化と、高い経済性を実現しました。また、基質適応性が広く、種々の酸素酸化に効率的に作用することから、今後も他の酸化反応への応用が期待されます。
当社グループは、今後も画期的な触媒・プロセスの開発を通じて社会に新たな価値を提供してまいります。

2.受賞者

  • (1)「発明協会会長賞」
    ・鈴木 賢
    旭化成ケミカルズ株式会社 モノマー・触媒研究所 第二研究室長
    ・山口 辰男
    旭化成株式会社 研究・開発本部 環境エネルギー研究開発センター
  • (2)「発明実施功績賞」
    ・小林 友二
    旭化成ケミカルズ株式会社 代表取締役社長

以上