プレスリリース
水添スチレン系熱可塑性エラストマーの能力増強について
2015年7月10日
旭化成ケミカルズ株式会社
旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小林 友二)は、このたび、川崎製造所(神奈川県川崎市)で生産している水添スチレン系熱可塑性エラストマー※の生産能力を30%増強することを決定しましたので、お知らせします。
- ※エラストマーとは、ゴムに近い弾性をもち、汎用プラスチック並みの容易さで成形できる素材です。水添スチレン系熱可塑性エラストマーは水素を添加したエラストマーで、樹脂に混ぜることで、様々な機能を付与する改質剤として使用されます。
1.背景
当社は、収益性の高いケミカルカンパニーを目指し、事業戦略の一環として高機能ポリマー事業の拡大を掲げています。その中でも、合成ゴム・エラストマー事業は競争優位事業として高機能、高付加価値品を中心に積極的に強化・拡大を進めています。特に、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(製品名:「タフテック」「S.O.E.」)は、独自の触媒技術と重合プロセス技術を活かした耐候性、耐熱性、耐摩耗性などに優れる特徴ある高機能・高付加価値エラストマーです。樹脂改質剤や粘接着剤をはじめとした幅広い分野で使用され、お客さまからの高い信頼を得ています。
近年では、特に医療部材分野で塩化ビニル樹脂に代わる軟質素材に対する要求が高まっており、ポリプロピレン樹脂の透明性を維持しつつ軟質化を可能とする改質剤として水添スチレン系熱可塑性エラストマーの需要が、欧州や中国を中心に伸びています。こうした需要拡大に対応し、当社では今春、川崎製造所の生産能力を20%増強し、供給体制を強化しました。
非塩化ビニル樹脂素材への需要は今後も高まる見通しであり、当社は、より一層の安定供給体制を築き顧客ニーズに迅速にお応えするため、今般川崎製造所の生産能力をさらに30%増強することを決定しました。
当社では、お客さまの多様化するニーズに幅広くお応えできるよう、供給体制の拡充とともに、より一層の品質の向上に取り組んでまいります。
2.能力増強の概要
- (1)工場立地
- 旭化成ケミカルズ株式会社 川崎製造所(神奈川県川崎市)
- (2)生産能力
- 現能力より30%増強
- (3)稼働開始
- 2016年6月予定
以上