プレスリリース
リチウムイオン二次電池用セパレータの設備増強と生産能力について
2015年9月28日
旭化成株式会社
旭化成イーマテリアルズ株式会社
旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:浅野 敏雄)は本年8月26日に米国Polypore International社(以下、「Polypore社」)の買収手続きを完了しました。これにより当社グループのリチウムイオン二次電池(LIB)用セパレータ※である「ハイポア」に、Polypore社の「CELGARD」が加わり、製品ラインナップが拡充しました。「ハイポア」は滋賀県守山市と宮崎県日向市に、「CELGARD」は米国、韓国に生産拠点を有しています。
また、旭化成イーマテリアルズ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:高山 茂樹)では、拡大する需要に対応するため、現在宮崎県日向市で「ハイポア」の設備増強を進めています。以上により、当社グループ全体のLIB用セパレータの生産能力は下記のとおりとなります。
- ※LIBの正極・負極間に位置する多孔質膜で、正極・負極間でリチウムイオンを透過させる機能を有するとともに、正極と負極の接触を遮断し、ショートを防止する部材。
1.当社のLIB用セパレータの生産能力(概算)について
湿式
「ハイポア」(現状) | 2億5,500万m2/年 |
宮崎県日向市での「ハイポア」設備増強分(下記参照) | 6,000万m2/年 |
「ハイポア」の生産性向上および「CELGARD」分 | 3,500万m2/年 |
計 | 3億5,000万m2/年 |
乾式
「CELGARD」および「ハイポア」 | 2億m2/年 |
2.設備増強の概要
- (1)立地
- 宮崎県日向市細島4区工業団地(旭化成株式会社所有地内)
- (2)生産品目
- LIB用セパレータ「ハイポア」
- (3)増強能力
- 約6,000万m2/年(第5系列を新設)
- (4)投資額
- 約50億円
- (5)稼働時期
- 2016年春商業運転開始予定
3.今後の事業展開について
LIB市場は、スマートフォンやタブレット端末等の民生用電子機器用途に加え、今後はハイブリッド自動車や電気自動車等の車載用途でも大きく成長することが見込まれています。
当社グループのLIB用セパレータ「ハイポア」「CELGARD」は、世界No.1のポジションを有しており、当社はLIB用セパレータを含めたバッテリーセパレータ事業をグローバルリーディング事業と位置付け、積極的な成長戦略を推進しています。今後は、Polypore社の技術を融合して革新的な製品開発を進めていくとともに、需要動向に応じて供給体制を適宜増強していくことで持続的な成長を目指してまいります。
以上