プレスリリース
旭化成建材(株)による過去10年間の杭工事実績3,040件に関する
調査の進捗状況のご報告
2015年11月2日
旭化成株式会社
この度は、当社子会社である旭化成建材株式会社(本社:東京都千代田区、社長:前田 富弘、以下「旭化成建材」)による杭工事において、施工データの流用等が複数物件で確認されておりますことについて、居住者の皆様、施設をご利用の皆様、および各自治体様をはじめ、関係各位の皆様方に多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、心よりお詫び申し上げます。
また、10月30日に予定しておりました公表を中止とさせていただき、報道関係者各位および関係者各位にご迷惑をおかけしましたことを、併せてお詫び申し上げます。
現在、本年10月22日に発表しました「旭化成建材(株)の過去10年間の杭工事実績(施工データの流用等が無かったかを確認する現場数)について」にてお知らせしましたとおり、杭工事実績3,040件について、調査を行っております。この調査につきましては、11月13日に結果を公表すべく急ぎ進めておりますが、本日までの調査の進捗状況を以下のとおりご報告申し上げます。
1.旭化成建材と元請建設会社様による調査の流れ
- (1)旭化成建材の全国の支店で保管されている施工報告書、および一部外部(販売店様等)で保管されている施工報告書の取り寄せを実施。
- (2)施工報告書の電流計データおよび流量計データについて、波形図および数字データ表に不自然な点がないか、データ流用がなされていないか等を目視で確認。
- (3)上記確認の結果と、元請建設会社様で実施されている調査の結果を照合。
2.調査の状況
- (1)41件に対する調査
横浜市所在マンションでデータ流用等が確認された現場代理人が過去に担当したと確認されている41件の全対象物件に対し、現時点で横浜市所在マンションを含む19件にデータ流用等の事実を確認しております。当該現場代理人がデータ流用等を行った背景および動機に関しては、現在、社内に設置した調査委員会に加えて、外部調査委員会においても調査を進めております。
なお、その後の調査の過程において、当該現場代理人が副現場代理人あるいは工事担当者として施工報告書に記載されている物件が2件あることが判明しました。この2件についてはデータ流用等を確認しておりませんが、うち1件については元請建設会社様との照合が完了していない状況です。 - (2)全3,040件に対する調査
現在旭化成建材にて、学校および医療・福祉施設を優先に、調査対象3,040件の確認作業を進めており、本日時点で2,858件の物件については元請建設会社様への調査依頼を送付済みです。所在が不明となっている等諸々の理由によりご連絡が取れていない元請建設会社様については、現地確認を行い、特定に努めてまいります。
また調査の過程において、現段階で横浜市所在マンションの現場代理人以外にも、複数名によるデータ流用等が確認されています。本件については、横浜市所在マンションでデータ流用等が確認された現場代理人に対する調査と同様に、流用に至った背景および動機等について調査を進めてまいります。
本件においては、施工データの取得・管理と、施工報告書の作成およびそのチェックを行う管理体制が不十分であったと認識しており、今後も継続して調査いたします。
3.今後の取組み
- (1)現在までに複数の担当者が関わっていたことが確認されているデータ流用等につきましては、社内の調査委員会が、外部調査委員会の指導および助言を得ながら、関係者への聞き取り調査および入手可能な関係書類の精査等の調査を進めてまいります。
- (2)元請建築会社様および自治体様などからの問い合わせにご対応差し上げる窓口を定めており、迅速に情報をご提供してまいります。
- (3)データ流用等が確認された物件については、元請建設会社様を通じて施主様等にできるだけ早くお伝えできるよう、データ提供などさらなるご協力をしてまいります。また、その建物の現状の安全性確認につきましても、元請建設会社様にご協力してまいります。
以上