プレスリリース

スウェーデンSenseair ABの株式取得について

2018年2月1日
旭化成エレクトロニクス株式会社

旭化成エレクトロニクス株式会社(本社:東京都千代田区、社長:田村 敏)は、スウェーデンのNDIR方式ガスセンサモジュールメーカーである、Senseair AB(本社:スウェーデン デルスボ市、CEO:Peter Lageson、以下、「センスエアー社」)の株式を取得する契約を本年1月26日に締結しましたので、お知らせいたします。

1.本株式取得の背景

当社は、コア技術の1つである化合物半導体技術を用いて可視外光領域でのビジネス展開を加速しています。特に当社の赤外線発光素子および受光素子は、その小型、高感度、高品質な特性から、ガス濃度を検知するガスセンサ製品への搭載例が増加しています。これは住居内およびオフィス・工場等における空気質モニターのニーズの高まりを受けたものです。当社では、地球温暖化防止対策のためのさまざまな施策に伴い、とりわけ二酸化炭素(CO2)濃度をモニタリングする市場が今後急速に立ち上がるであろうと予測しております。この予測に基づき、当社は2016年よりNDIR方式CO2ガスセンサモジュールの分野において25年の経験と実績をもつセンスエアー社との間で共同開発契約を締結し、新たなCO2センサの開発に取り組んできました。この共同開発の成果として、センスエアー社より次世代の超低消費電力センサが間もなくリリースされる予定です。

2.本株式取得の理由

センスエアー社との共同開発を通し、同社が有するガスセンサ用の光路設計技術と、それを製造するノウハウを、当社のコア技術である化合物半導体技術を用いた小型かつ高品質な赤外線受発光素子と組み合わせるだけでなく、両社が有する技術的知見と営業ネットワークを深いレベルで相互活用することにより、住居内の空気質モニターだけでなく、アルコール検知や室外環境のモニタリングなど、今後の急速な立ち上がりが期待されるガスセンサ市場において、当社の事業活動を拡大できると考えています。

3.本株式取得の概要

今回締結した契約は、当社と、センスエアー社の創業者を含む既存主要株主との間のものです。この契約に従い、当社は主要株主以外の株主に対し株式取得申し込みを行います。これに応じた株主が保有する株式と、主要株主が保有する株式の数の合計が、旭化成株式会社の保有株式と合わせてセンスエアー社の発行済株式総数の90%超となった場合、当社は2018年4月4日にこれらの株式を取得する予定です。その後、当社はスウェーデン会社法上の定めに従い、残余の株式を取得する手続きを実施し、最終的にセンスエアー社の全株式を取得する予定です。

4.センスエアー社の概要

会社名
Senseair AB
設立
1993年
所在地
スウェーデン、デルスボ市
CEO
Peter Lageson(ピーター・ラゲソン)
事業内容
センシングソリューションの提供およびガスセンサモジュールの開発・製造・販売
売上高
165,740,000 SEK(2016年度)
(約22億3千万円 ※1SEK=¥13.46 2018年2月1日時点)
営業利益
27,516,000SEK(2016年度)
(約3億7千万円 ※1SEK=¥13.46 2018年2月1日時点)
従業員数
101名(2016年12月31日時点)
主な拠点
スウェーデン、ドイツ、米国、中国

5.業績への影響について

上記90%超の株式取得が成立した場合、センスエアー社は当社の連結子会社となります。なお、2018年3月期における当社の業績および旭化成株式会社の連結業績に与える影響はありません。

  • NDIR方式
    Non-dispersive Infrared (非分散赤外線)。光源から発せられた光を分散させずに検体試料に照射し、特定波長の赤外線強度の変化を測定する方式。

以上