プレスリリース

再発型単純疱疹に対するファムシクロビルの第Ⅲ相臨床試験結果のお知らせ

2017年11月30日
マルホ株式会社
旭化成ファーマ株式会社

マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:高木 幸一、以下「マルホ」)と旭化成ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、社長:柴田 豊、以下「旭化成ファーマ」)は、抗ヘルペスウイルス剤であるファムシクロビル(一般名)について、両社が国内において共同で進めてきた再発型単純疱疹に対する第Ⅲ相臨床試験(以下、本試験)の結果を得ましたのでお知らせいたします。

本試験は、再発型単純疱疹(再発型口唇ヘルペス、再発型性器ヘルペス)の患者を対象とした多施設共同、プラセボ対照、ランダム化、二重盲検並行群間比較試験です。ファムシクロビル投与群とプラセボ投与群に分け、単純疱疹再発早期に、ファムシクロビル投与群にはファムシクロビル1回1000mgを1日2回1日間投与した際の有効性および安全性を検討しました。

本試験の結果、主要評価項目である「単純疱疹のすべての病変部位が治癒するまでの時間」において、本剤のプラセボに対する統計学的な有意差が示されました。有害事象の発現割合は、ファムシクロビル投与群19.0%、プラセボ投与群11.6%でした。

本試験の結果に基づき、旭化成ファーマは、2018年に「再発型単純疱疹」に関する用法・用量を追加する一部変更承認申請を行う予定です。

注意事項

このニュースリリースに含まれている医薬品に関する情報は、宣伝広告および医学的アドバイスを目的としているものではありません。

ファムシクロビル(一般名)について

ファムシクロビルは、ノバルティス ファーマ社が世界約50カ国で医薬品販売承認を有する抗ヘルペスウイルス剤で、日本では旭化成ファーマが「帯状疱疹」の適応症で製造販売承認を取得し、2008年7月から「ファムビル錠250mg」の製品名でマルホが販売しています。2013年2月に「単純疱疹」の効能・効果の承認を取得しています。「ファムビル」はノバルティス ファーマAG社の登録商標です。

単純疱疹について

単純ヘルペスウイルスの皮膚や粘膜への感染、あるいは神経節に潜伏感染していた単純ヘルペスウイルスの再活性化によって発症する疾患です。ウイルスの感染後、症状の再発を繰り返すことが特徴で、病変部位や臨床症状の違いにより、口唇ヘルペス、顔面ヘルペス、性器ヘルペス、カポジ水痘様発疹症等の病型に分類されます。臨床経過は、まず前駆症状としてそう痒感、違和感が認められ、その後、皮膚症状として皮疹が出現します。皮膚症状は、紅斑・丘疹から、水疱、膿疱、びらん・潰瘍を経て、痂皮に至り、最終的には痂皮が脱落して治癒します。初感染では多くは無症候性ですが、症状が顕性化した場合には、皮膚症状に加え、発熱、リンパ節腫脹、疼痛等の全身症状が認められ、重症化することもあります。既存の経口治療薬として、アシクロビル、バラシクロビル塩酸塩およびファムシクロビルがあります。

マルホ株式会社について

マルホ株式会社は大阪市北区に本社を置く、医療用医薬品等の研究・開発・製造・販売を行う製薬企業です。創業は1915年、従業員数は1,398人(2016年9月末)です。2016年9月期の売上高は700億7千4百万円でした。“Excellence in Dermatology”を長期ビジョンとして掲げ、皮膚科学領域での卓越した貢献を目指しています。マルホ株式会社についての詳細はwww.maruho.co.jpをご覧ください。

旭化成ファーマ株式会社について

旭化成ファーマ株式会社は、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献する」というグループ理念のもと、旭化成グループのヘルスケア領域の事業会社として医療用医薬品、診断薬の分野で事業を展開しています。詳細はホームページをご覧ください。

以上