プレスリリース

第4回「住まいの温熱環境の実態と満足度」調査について

2018年10月16日
旭化成建材株式会社
株式会社旭リサーチセンター

温熱性能が高い住まいに暮らしている人ほど、冬季にムリのない家事や行動(料理・掃除・洗濯・入浴・睡眠など)と、ムダのない空間利用をしている傾向に。

  • ムリ(無理)のない家事や行動:家事や行動を精神的に負担にならない程度に行うさま
  • ムダ(無駄)のない空間利用:利用しない空間が少ない、開放的な空間利用

旭化成建材株式会社(本社:東京都千代田区、社長:堺 正光、以下「旭化成建材」) 快適空間研究所※1および株式会社旭リサーチセンター(本社:東京都千代田区、社長:根井 伸一朗、以下「旭リサーチセンター」)ハビトゥス研究所は、「あたたかい暮らし研究会」※2において、首都大学東京 建築学域 須永研究室、駒沢女子大学 住空間デザイン学類 橘田特任教授と共同で、4回目となる「住まいの温熱環境の実態と満足度」調査(WEBアンケート調査と訪問調査)を実施しましたので、その結果をお知らせします。

調査報告トピックス

1.温熱性能が高い住まいの5つの生活価値

温熱性能が高い住まいに暮らす人※3ほど、ムリ・ムダのない生活をしている傾向がある。

(1)家事行動が「億劫でない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、寒くて家事(料理・掃除・洗濯)が億劫と回答する比率が少ない。

(2)入浴時と睡眠・起床時に「不快でない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、入浴前後に寒さでつらい思いをする人が少ない。
  • 温熱性能が高い住まいほど、冬、睡眠の環境が良い人が多く、寝起きもつらいと感じる人が少ない。

(3)室内での「着衣と布団が少ない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、家の中で過ごす時、厚着をしている比率が少ない。
  • 温熱性能が高い住まいほど、布団の枚数を複数(厚手の布団含む)使う比率が少ない。

(4)寒さを解消するための「手間が少ない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、寒さを解消するための余計なひと手間をかける比率が少ない。

(5)空間利用の「無駄がない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、家の中で、寒くて使いたくないスペースがある人が少ない。
  • 温熱性能が高い住まいほど、室内ドアを開放して、広い空間で生活をしている人が多い。

2.温熱環境の満足度と実際の温熱環境に、影響を与える「2つの因子」

「住宅購入前の住まい形態」と「住宅検討時の情報収集、勉強」が住まいの温熱環境の満足度と実際の温熱環境に影響を与えている。

(1)「住宅購入前の住まい形態」が、住まいの温熱環境の満足度に影響

  • 今の住まいの温熱環境に対する満足度は、従前の住まいがマンションだった人の方が戸建住宅の人よりも低い。
  • 家の中で寒いと感じる比率は、従前の住まいがマンションだった人の方が戸建住宅の人よりも高い。

(2)「住宅検討時の情報収集、勉強」が、住まいの温熱環境の満足度に影響

  • 住宅検討時に情報収集、勉強した人ほど、住まいの温熱環境に対する満足度が高い。
  • 住宅検討時に情報収集、勉強した人ほど、家の中で寒いと感じる比率が低い。
  • 住宅検討時に情報収集、勉強した人ほど、室温が高い住まいに住んでいる傾向にある。

(3)温熱環境に満足していても、異なる温熱環境

  • 温熱環境に満足している理由として「温度差がない」を挙げる人は少ない。
  • 温熱環境に満足している方でも、「従前の住まいと比較して満足している方」と、「住宅内の温度差(温度ムラ)が少ないことに満足している方」に分かれる。(訪問調査より)
  • 「住宅内の温度差(温度ムラ)が少ないことに満足している方」は、住宅検討時に情報収集、勉強を幅広くしている。(訪問調査より)

Ⅰ.調査の背景・目的

旭化成建材(株)快適空間研究所では、「あたたかい暮らし研究会」における室内の温熱環境研究やマーケティング活動の一環として、2016年より「住まいの温熱環境の実態と満足度」調査を実施しています。過去3回の調査では、以下の内容が明らかになっています。

第1回調査 2016年1月実施(首都圏の一戸建持家・マンション持家居住者対象)

  • 住まいの温熱環境に満足でない比率が、夏季・冬季ともに約7割である。
  • マンションと比較して戸建て住宅の温熱環境に対する満足度が低い。
  • 温熱環境に対する意識・知識の低さが温熱環境の満足度が高くならない理由の一つである。
    など

第2回調査 2016年8月・2017年3月実施(全国15都道府県一戸建持家居住者対象)

  • 住まいの総合満足度と比べて温熱環境の満足度が低い。
  • 温熱環境の満足度は北海道が最も高く、部屋間や1階と2階の温度差が少ない等がその理由。
  • 冬季室温の高い住まいに暮らす人ほど防寒行動が少ない。
    など

第3回 2017年9月実施(全国26都道府県一戸建持家居住者対象)
夏季における温熱環境の実態と満足度、夏季の生活行動・暮らしの関係などを調査。

  • 温熱環境が優れている住宅の魅力として、「健康的に体調良く過ごせる」という回答の比率が高く、「家のどの場所でも過ごせる」「寝室が過ごしやすく夏熟睡できる」「暑さ寒さのストレスがなくなる」「光熱費が減る」の回答者も多い。
  • 夏季の温熱環境が優れた住宅と家事行動の関係について「掃除をするのが億劫でなくなる」「料理をするのが億劫でなくなる」が女性を中心に多い。
    など

第4回目となる今回の調査では、前回調査とほぼ同じエリアを対象にして、冬季の温熱環境の実態と満足度、温熱環境と冬季の生活行動・暮らしの関係などをより具体的に調査しました。同時期に、住まいの温熱環境に満足されている方を対象に、自宅への訪問調査(インタビュー、サーモカメラ撮影等)を実施し、温熱環境と暮らしの実態を調査しましたので、そこで得られた情報についても併せてご報告します。

Ⅱ.調査概要

1.WEBアンケート調査

(1)調査目的
住まいの温熱環境の実態とそれらに対する満足度および生活者の温熱環境に関する意識・行動の実態を調査することで、生活者への情報発信及び断熱材事業におけるマーケティング活動の一助とする。
(2)調査対象
10地域(25都道府県):北海道、宮城県、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、中京圏(愛知県・三重県・岐阜県・静岡県)、北陸(富山県・石川県・福井県)、阪神圏(京都府・大阪府・兵庫県・奈良県)、山陽・四国(岡山県・広島県・香川県・愛媛県)、福岡県、宮崎県・鹿児島県、沖縄県
一戸建持家居住者(回答者数:1229名)
(3)調査期間
2018年3月16日(金)~20日(火)
(4)調査方法
WEBアンケート調査

2.訪問調査

(1)調査目的
住まいの温熱環境に満足されている方を対象に、自宅への訪問調査(インタビュー、サーモカメラ撮影等)を実施し、温熱環境と暮らしの実態を調査することにより、優れた温熱環境の新たな価値を発見することを目的とする。
(2)調査対象
関東(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・栃木県)
一戸建持家居住者(住まいの温熱環境に満足されている方、築10年以内)
既婚女性 7名
(3)調査期間
2017年12月~2018年2月
(4)調査方法
訪問インタビュー調査

Ⅲ.調査のまとめ(詳細は別添「第4回『住まいの温熱環境の実態と満足度』調査報告書」参照)

1.温熱性能が高い住まいの5つの生活価値

温熱性能が高い住まいに暮らす人※3ほど、ムリ・ムダのない合理的な生活をしている傾向がある。

(1)家事行動が「億劫でない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、寒くて家事(料理・掃除・洗濯)が億劫と回答する比率が少ない。

温熱性能が高い住まいに暮らす人ほど、「家の中が寒くて料理をするのが億劫に感じる」「家の中が寒くて掃除をするのが億劫に感じる」「家の中が寒くて洗濯をするのが億劫に感じる」(当てはまる+やや当てはまる)比率が低くなっています。特に、「掃除をするのが億劫に感じる」比率は、温熱性能が高い住まいに暮らす人が17.6%、低い住まいに暮らす人が33.1%と、15.5%の差があります。

温熱性能が高い住まいに暮らす人ほど、「家の中が寒くて料理をするのが億劫に感じる」「家の中が寒くて掃除をするのが億劫に感じる」「家の中が寒くて洗濯をするのが億劫に感じる」(当てはまる+やや当てはまる)比率が低くなっています。特に、「掃除をするのが億劫に感じる」比率は、温熱性能が高い住まいに暮らす人が17.6%、低い住まいに暮らす人が33.1%と、15.5%の差があります。

(2)入浴時と睡眠・起床時に「不快でない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、入浴前後に寒さでつらい思いをする人が少ない

温熱性能が高い住まいに暮らす人の方が、入浴前後の脱衣所や浴室の寒さに辛さを感じている人が少ない傾向にあり、「脱衣所・浴室の寒さに震える」(当てはまる+やや当てはまる)比率については、温熱性能が高い住まいに暮らす人は32.3%、温熱性能が低い住まいに暮らす人は57.0%と、約25%の差があります。

  • 温熱性能が高い住まいほど、冬、睡眠の環境が良く、寝起きもつらい人が少ない

温熱性能が高い住まいに暮らす人は、「寝る時の温熱環境が快適だ」(当てはまる+やや当てはまる)と回答した比率が67.4%と高く、「部屋が寒いため就寝中にトイレで目が覚める」「部屋が寒いため朝はなかなか布団から出られない」(当てはまる+やや当てはまる)という比率については、温熱性能が低い住まいに暮らす人よりも約10%低くなっています。

温熱性能が高い住まいに暮らす人は、「寝る時の温熱環境が快適だ」(当てはまる+やや当てはまる)と回答した比率が67.4%と高く、「部屋が寒いため就寝中にトイレで目が覚める」「部屋が寒いため朝はなかなか布団から出られない」(当てはまる+やや当てはまる)という比率については、温熱性能が低い住まいに暮らす人よりも約10%低くなっています。

(3)室内での「着衣と布団が少ない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、家の中で過ごす時、厚着をしている比率が少ない

着衣3枚以上の比率は、温熱性能が高い住まいに暮らす人は15.5%、温熱性能が低い住まいに暮らす人は46.9%と、約30%の差があり、温熱性能が高い住まいに暮らす人ほど、厚着をしている比率が低くなっています。

  • 温熱性能が高い住まいほど、布団の枚数を複数(厚手布団含む)使う比率が少ない

厚手布団を含む2種類以上の布団をかけている比率は、温熱性能が高い住まいに暮らす人が44.1%、温熱性能が低い住まいに暮らす人は56.3%となっており、温熱性能が高い住まいに暮らす人ほど、厚手の布団を複数かけない傾向にあります。

(4)寒さを解消するための「手間が少ない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、寒さを解消するための余計なひと手間をかける比率が少ない

「起床時はすぐに暖房機器でリビングを暖める」(当てはまる+やや当てはまる)比率は、温熱性能が低い住まいに暮らす人は69.4%に上る一方、温熱性能が高い住まいに暮らす人は44.1%と半数を切っています。また、「寝る前に暖房機器で部屋を暖めておく」比率についても、温熱性能が高い住まいに暮らす人の方が、温熱性能が低い住まいに暮らす人よりも、約10%低くなっています。

「起床時はすぐに暖房機器でリビングを暖める」(当てはまる+やや当てはまる)比率は、温熱性能が低い住まいに暮らす人は69.4%に上る一方、温熱性能が高い住まいに暮らす人は44.1%と半数を切っています。また、「寝る前に暖房機器で部屋を暖めておく」比率についても、温熱性能が高い住まいに暮らす人の方が、温熱性能が低い住まいに暮らす人よりも、約10%低くなっています。

(5)空間利用の「無駄がない」傾向に

  • 温熱性能が高い住まいほど、家の中で、寒くて使いたくないスペースがある人の比率が少ない

寒くて使いたくない部屋やスペースがあるという比率は、温熱性能が高い住まいに暮らしている人が27.4%であるのに対して、温熱性能が低い住まいに暮らす人は35.7%に上ります。

  • 温熱性能が高い住まいほど、室内ドアを開放して、広い空間で生活をしている人が多い

温熱性能が高い住まいに暮らす人は、「居間・食堂のドア・戸を開けたまま、広い空間で生活をしている」(当てはまる+やや当てはまる)比率が49.6%となっており、温熱性能が低い住まいに暮らす人と約25%の差があります。

2.温熱環境の満足度と実際の温熱環境に、影響を与える「2つの因子」

「住宅購入前の住まい形態」と「住宅検討時の情報収集、勉強」が住まいの温熱環境の満足度と実際の温熱環境に影響を与えている。

(1)「住宅購入前の住まい形態」が、住まいの温熱環境の満足度に影響

  • 今の住まいの温熱環境に対する満足度は、従前の住まいがマンションだった人の方が低い

今の住まいの温熱環境に対する満足度は、従前の住まいがマンション・アパートだった人の方が、戸建住宅に住んでいた人よりも低く、戸建住宅だった人の満足度(大変満足+やや満足)が81.3%なのに対し、マンション・アパートだった人は52.1%と、約30%の差があります。

  • 家の中で寒いと感じる比率は、従前の住まいがマンションだった人の方が高い

今の住まいの中で寒さを感じる比率は、従前の住まいがマンション・アパートだった人の方が、戸建住宅だった人よりも高く、特に居間・食堂(朝起きた時)では、16.3%の差がありました。

(2)「住宅検討時の情報収集、勉強」が、住まいの温熱環境の満足度に影響

  • 住宅検討時に情報収集、勉強した人ほど、住まいの温熱環境に対する満足度が高い

住宅検討時に温熱性能について調べた人(かなり調べた+調べた)は、住まいの温熱環境に対する満足度(たいへん満足+やや満足)が81.1%と高くなっている一方で、調べなかった人(あまり調べなかった+調べなかった)の満足度は38.4%と、その差は40%以上に上ります。

  • 住宅検討時に情報収集、勉強した人ほど、家の中で寒いと感じる比率が低い

一般的に暖房をしていないことが多い場所(起床時の居間・食堂、寝室、トイレ)に関して、住宅検討時に温熱性能について調べなかった人(あまり調べなかった+調べなかった)ほど、寒さを感じている比率が高くなっています。

  • 住宅検討時に情報収集、勉強した人ほど、室温が高い住まいに住んでいる傾向にある

住宅検討時に温熱性能について調べた人(かなり調べた+調べた)ほど、起床時の居間・食堂の室温が高くなっており、調べなかった人(あまり調べなかった+調べなかった)とは、平均で2.8℃の差があります。

(3)温熱環境に満足していても、異なる温熱環境

  • 温熱環境に満足している理由として、「温度差がない」を挙げる人は少ない

冬の住まいの温熱環境に満足されている方に、その満足理由を聞いたところ、「暖房の効きが良い」が55.1%であった一方、「暖房している部屋とそれ以外の部屋で温度差がない」「1階と2階の温度差がない」という「温度差がない」に関する2つの項目については、11.8%、4.1%でした。

  • 住まいの温熱環境に満足している方でも、「従前の住まいと比較して満足している方」と、「住宅内の温度差(温度ムラ)が少ないことに満足している方」に分かれる(訪問調査より)

訪問したお宅はすべて、住まいの温熱環境に満足されている方でしたが、満足の内容により、「従前の住まいと比較して満足している方」と、「住宅内の温度差(温度ムラ)が少ないことに満足している方」の2つに分かれました。

  • 「住宅内の温度差(温度ムラ)が少ないことに満足している方」は、住宅検討時に情報収集、勉強をよくしている(訪問調査より)

「住宅内の温度差(温度ムラ)が少ないことに満足している方」は、住宅検討時に情報収集、勉強を幅広くしていた方でした。情報収集や勉強の質と量の違いが、実現したい住まいの温熱環境の差となり、実際の温熱環境に違いが生じていました。

Ⅳ.今後の展開

快適空間研究所では、2014年の発足以来、心・体・懐にやさしい「あたたかい暮らしの実現」をビジョンとして掲げ、様々な活動を行ってまいりました。今回の調査結果を踏まえ、温熱環境の優れた住まいの普及のために、以下の活動を実施していきます。

  • 生活者を対象とした情報発信、セミナーの開催

    ホームページ「あたたか族」、季刊誌やその他の媒体を通じて、住宅購入時に知っておくべき温熱環境に関する正しい知識、温熱環境の良い住まいの生活価値に関する情報等を提供していきます。

  • 住宅供給業者への情報提供を継続、設計士との更なる連携強化

    快適空間ラボラトリー※4等の活用により、情報提供を継続するとともに、生活者が優れた温熱性能の住まいを手に入れられやすくなる環境を整備していくために、住宅供給業者や設計士の方々と連携を強化していきます。

  • 新たな情報開示や、生活価値発見のための研究活動

    高断熱・高気密住宅の価値を伝えるために、「ネオマの家」(IBARAKI SAKAI MODEL) の温熱環境測定データの公開やその生活価値を発見するための調査研究、宿泊体験会等を実施します。

  • ※1快適空間研究所
    • 1)名称旭化成建材株式会社 快適空間研究所
    • 2)所在地東京都千代田区神田神保町1丁目105番地 神保町三井ビルディング
    • 3)設立2014年4月
    • 4)所長白石 真二
    • 5)目的快適な空間を実現するための情報収集と分析及びそれらの結果を踏まえたコンセプト開発、マーケティング活動
      ① 一戸建の温熱環境と生活実態の把握による居住空間での温熱環境ニーズの発掘
      ② 活動方針に共感いただける社外の関連企業、大学等の研究機関、行政、生活者等との共創
      ③ 研究成果の社会や生活者への情報発信と断熱材事業へのフィードバック
  • ※2あたたかい暮らし研究会
    • 1)発足2015年1月 快適空間研究所内に発足
    • 2)主な活動あたたかく生き生きと暮らすための居住空間とライフスタイルの研究
      ① 調査活動:住まいの温熱環境や生活者の暮らしに関するアンケート・訪問・実測調査等の実施
      ② 啓発活動:生活者の温熱環境に関するリテラシー向上のためのセミナー、ワークショップ等の実施
      ③ 情報発信活動:生活者に向けたHP、冊子等での情報発信など
    • 3)主なメンバー旭化成建材株式会社 快適空間研究所、株式会社旭リサーチセンター ハビトゥス研究所、首都大学東京 建築学域 須永研究室、駒沢女子大学 住空間デザイン学類 橘田特任教授
  • ※3温熱性能が高い住まいに暮らす人
    アンケートで住宅の断熱性能を回答してもらうのは難しいため、本研究では、住まいの温熱性能別の比較をするために、窓ガラスの種類についての回答をしてもらい、その回答によって分類して解析した。自宅の窓ガラスが、シングルガラスと回答した人の家は温熱性能「低」(温熱性能が低い住まいに暮らす人)、ペアガラスと回答した人の家は温熱性能「中」、Low-Eペアガラスまたはトリプルガラスと回答した人の家は温熱性能「高」(温熱性能が高い住まいに暮らす人)として分類した。なお、この分類は実際の住宅全体の断熱性能と高い相関があることが確認されている※。
    (※)食野遼 須永修通 大塚弘樹;住宅の断熱性能とライフスタイルの関係に関する研究、日本建築学会大会学術講演梗概集(九州)、pp1145-1146、2016.8
  • ※4快適空間ラボラトリー
    旭化成建材が建築や環境、生活者などの視点から、居住空間やそこでのライフスタイルの研究を深め、その研究成果を結集して建設した、「体験棟」と「展示棟」からなる施設。「展示棟」は素材・設備展示の他、実験模型やパネル展示等により、これまで生活者にはわかりくいとされてきた温熱環境に関する知識を体験しながら楽しく学ぶことができる。
    (所在地:茨城県猿島郡境町陽光台(旭化成建材 ネオマフォーム工場近接地)
  • ※5「ネオマの家」(IBARAKI SAKAI MODEL)
    快適空間ラボラトリー内にある「体験棟」のことで、茨城県 境町の気候・風土に根ざして設計されている。世界トップレベルの断熱材「ネオマフォーム」を用いた2階建の高断熱・高気密住宅。宿泊体験が可能で、夏でも冬でもエアコン1台で家全体が快適な「あたたかい暮らし」を体験することができる。断熱性能: UA値=0.20(W/m2・K)
  • 10月16日に開催されたメディア向け説明会の様子

以上