プレスリリース

CO2濃度と温熱環境のモニタリングシステムの実証実験を開始

2019年2月28日
旭化成エレクトロニクス株式会社
旭化成建材株式会社

旭化成エレクトロニクス株式会社(本社:東京都、社長:田村 敏、以下「旭化成エレクトロニクス」)は、旭化成建材株式会社(本社:東京都、社長:堺 正光、以下「旭化成建材」)と共同で、連続環境モニタリングシステムを用いた居住空間におけるCO2濃度と温熱環境の見える化による新たな価値創出に向けた実証実験を開始しましたのでお知らせいたします。

1.背景

旭化成建材の快適空間研究所※1は「あたたかい暮らし」の実現をビジョンとして掲げ、主に住宅事業者様等の断熱材ユーザー様向けの情報発信や啓発活動を行っています。その活動の一環として、2017年1月に世界トップレベルの断熱性能を持つ断熱材「ネオマフォーム」※2を用いた高断熱・高気密住宅体験棟「ネオマの家」IBARAKI SAKAI MODEL※3(以下「ネオマの家」)を建設しました。「ネオマの家」は温熱環境や断熱性能のほか、気密性能や換気性能の重要性等をユーザー様や施主に理解していただくための体験施設です。

旭化成エレクトロニクスでは、「For Wonderful Living ~Safe & Comfortable Space~」というコンセプトのもと、住まいに集うすべての人に安心・快適な空間と時間を提供するためのユニークな製品・ソリューションの開発に取り組んでいます。その製品のひとつとして、CO2濃度および温湿度環境を、PCやスマートフォンでいつでもどこでもリアルタイムでデータとして取得できる、「簡単で使いやすく分かり易い」連続環境モニタリングシステム※4を開発し、2018年1月から快適空間研究所と共同で「ネオマの家」の優れた温熱性能を数値化する実験を行っています。

2.実証実験概要

2018年1月からの実験結果を踏まえ、このたび、旭化成エレクトロニクスに新設された革新事業プロジェクト※5と快適空間研究所は共同で、居住者様への新たな価値提供を模索するため、CO2濃度と温熱環境のモニタリングシステムの実証実験を2019年2月から開始しました。本実証実験では、旭化成建材のパートナーである住宅事業者様に参画いただき、戸建て住宅およびモデルハウスにおいて、連続環境モニタリングシステムからリアルタイムに取得・蓄積・表示されるCO2および温熱環境データ活用の有用性を検証します。

3.今後の見通し

本実証実験を通じて、旭化成エレクトロニクスは、連続環境モニタリングシステムの将来の商用化を目指します。また、旭化成建材は、取得したデータの住宅事業者様向けのサービスへの活用を検討します。

これからも旭化成エレクトロニクスおよび旭化成建材は、「クリーンな環境エネルギー社会」の実現を目指し、住まいの「快適で便利な良質空間」の提案と居住者様の「あたたかい暮らし」の実現を推進していきます。

4.設置例(ネオマの家:2019年2月撮影)

  • 設置例(ネオマの家:2019年2月撮影)
  • ※1旭化成建材株式会社 快適空間研究所
    設立
    2014年4月
    所在地
    東京都千代田区神田神保町1丁目105番地 神保町三井ビルディング
    所長
    白石 真二
    目的
    快適な空間を実現するための情報収集と分析およびそれらの結果を踏まえたコンセプト開発、マーケティング活動
  • ※2「ネオマフォーム」
    「ネオマフォーム」は、フェノール樹脂を主原料とする、世界トップレベルの断熱性能を持つ断熱材発泡プラスチック系断熱材。2000年10月に業界初となるノンフロンによる断熱材として上市しました。その特長は、1)断熱性能の良さを表す熱伝導率の値が最高レベルで、2)断熱性能を長期にわたって維持でき、3)フェノール樹脂の熱硬化性を活かし優れた耐燃焼性を備えるというもので、戸建住宅や一般建築、産業用途などさまざまな分野で幅広く採用されています。
  • ※3「ネオマの家」IBARAKI SAKAI MODEL
    「ネオマの家」IBARAKI SAKAI MODELは快適空間ラボラトリー内にある「ネオマフォーム」を用いた高断熱・高気密住宅体験棟。夏・冬ともエアコン1台で家全体が快適な「あたたかい暮らし」を体験していただくことができます。また、現行の省エネルギー基準仕様と比較して大幅に削減でき、快適性と経済性の両立を実現しています。
    開設日
    2017年1月11日
    所在地
    茨城県猿島郡
    建物概要
    木造2階建、延床面積130.1m2、断熱性能(体験棟)UA値=0.20(W/m2・K)
  • ※4「連続環境モニタリングシステム」
    温度、湿度、CO2濃度、気圧、風量、加速度、騒音などをセンサによって測定し、環境データとしてクラウドに上げて表示するシステムです。お手持ちのPCやスマートフォンでリアルタイムに環境データを確認する事ができます。システムは無線で接続されるため、電源を入れるだけで簡単に動作が開始されます。
  • ※5旭化成エレクトロニクス株式会社 革新事業プロジェクト
    設立
    2019年1月
    所在地
    東京都千代田区有楽町1丁目1番2号 日比谷三井タワー
    プロジェクト長
    竹下 英亘
    組織ミッション
    旭化成エレクトロニクスの技術力および旭化成グループのアセットを活用し、「モノ」ではなく「コト」を売る新たなビジネスを創出することで、エンドユーザーに新たな価値を提供する。

以上

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