「“共働き夫婦 在宅勤務経験者”の住まいと暮らしの意識・実態」調査結果について | 2020年度 | ニュース | 旭化成株式会社
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「“共働き夫婦 在宅勤務経験者”の住まいと暮らしの意識・実態」調査結果について

新型コロナウイルス流行前と比べて住まいでより大切になったことは「在宅の仕事のしやすさ」
新型コロナウイルス収束後も半分以上在宅勤務をしたい人は6割超
在宅勤務している場所の室内環境で大切にしているのは「温度」「昼間の明るさ」

2021年1月21日
旭化成建材株式会社

旭化成建材株式会社(本社:東京都千代田区、社長:山越 保正)快適空間研究所(以下、「快適空間研究所」)は、新型コロナウイルス感染拡大防止を受けて急速に広がった在宅勤務をしている人々の住まいと暮らしの実態を把握するため、調査を実施しましたのでご報告します。
本調査は、首都圏と関西圏の戸建住宅にお住まいの“共働き夫婦”で、昨年の1回目の緊急事態宣言が解除された後の2020年6月以降も在宅勤務をしたことがある人を対象に、住まいに対する価値観、在宅勤務に対する意識や暮らしの満足度の変化、室内環境への意識等について、2020年9月に実施しました。

Ⅰ. 調査結果のトピックス

1. 新型コロナウイルス流行前と比べて「在宅の仕事のしやすさ」が、住まいでもっとも大切に

  • 新型コロナウイルス流行前と比べて、生活価値観・生活信条が変わった人は57.2%と半数以上。
  • 住まいで大切にしている上位3つは「ぐっすり眠れる」63.3%「家族とコミュニケーションできる」61.4%「リラックスできる」59.3%。
  • 新型コロナウイルス流行前と比べて住まいでより大切になっていることは、「在宅の仕事のしやすさ」が31.6%、「家族とコミュニケーションできる」が26.7%となった。家族とコミュニケーションできることの重要性は変わっていないことが分かった。

2. 新型コロナウイルス収束後も在宅勤務の割合を半数以上にしたい人が6割を超える

  • 新型コロナウイルス収束後も在宅勤務の割合を半数以上にしたい人は62.9%。
  • 在宅勤務のメリットは、「通勤しないことによる心身ストレス軽減」48.7%、「通勤の時間が省けてその時間を仕事など自由に使える」48.0%、「家族と過ごす時間が増える」40.7%など、「ストレス・健康」、「時間」、「家族との過ごし方」に関する項目など数多く挙がった。
  • 新型コロナウイルス流行前より、家族との過ごし方が良くなったと回答した人が多く、なかでも、30代、長子年齢が小さい人ほど、良くなったと回答している割合が高い。

3. 在宅勤務をしている場所の室内環境で大切にしているのは「温度」「昼間の明るさ」

  • 在宅勤務をしている場所は「居間」50.6%と最も多いが、理想は「書斎」。
  • 在宅勤務をしている場所の室内環境で大切にしている上位2つは、「温度」「昼間の明るさ」。
  • 在宅勤務をしている場所で大切にしているのは、「集中」「リラックス」となった。「リラックス」は住まいで大切とする方が多かったが、「集中」が「リラックス」を超えている。

Ⅱ. 調査概要

1. 調査目的
2020年6月以降に自身がテレワークを実施した経験を持つ共働き夫婦の、コロナ禍における価値観、暮らし方、住まい方への意識・行動及び評価などを把握するため。
2. 調査時期
2020年9月28日(月)~2020年10月7日(水)
3. 調査対象
①関東(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)関西(京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、滋賀県)
②30~59歳男女 持家戸建住宅居住者
③共働き夫婦
④2020年6月以降、自身テレワーク経験者(回答者数:757)

Ⅲ. 主な調査結果

1. 新型コロナウイルス流行前と比べて「在宅の仕事のしやすさ」が、住まいでもっとも大切に

  • (1)生活価値観・生活信条が変わった人は半数以上に

    まず、新型コロナウイルス流行前と現時点(2020年9月)を比べた「生活価値観・生活信条」の変化をみてみると、変わったと回答した人は57.2%と半数以上に上っています[グラフ‐1]。コロナ禍でこれまでの生活を変えることを余儀なくされ、その影響などにより「生活価値観・生活信条」も変化したと思われます。

  • (2)住まいの中で大切にしたい上位3つは、「ぐっすり眠れる」「家族とコミュニケーションできる」「リラックスできる」

    次に、住まいの中で何を大切にしたいと思っているのかについては、「ぐっすり眠れる」「家族とコミュニケーションできる」が60%以上となっています。続いて、「リラックス」「安らぎが得られる」と、住まいでゆったりと過ごすことに関する項目が続き、住まいとは、家族とともに心身の休息をとる場であることが確認できました[グラフ‐2]。

  • (3)より大切となっていることは、「在宅の仕事がしやすい」こと

    新型コロナウイルス流行前と比べてより大切になっていることは、「在宅の仕事がしやすい」が31.6%と最も多くなっています。また、「家族とコミュニケーションできる」は、「住まいで大切にしたいこと」と同様、2番目に挙がっており、コロナ禍で家族の大切さを再認識するとともに、新しい生活様式が浸透している様子が伺えます[グラフ‐3]。

2. 新型コロナウイルス収束後も在宅勤務の割合を半数以上にしたい人が6割を超える

  • (1)「家での過ごし方」、「仕事と家族自分時間のバランス」が変わったと回答した人は約6割

    新型コロナウイルス流行前と比べて、「家の中での過ごし方」「仕事と家族・自分時間のバランス」が変わったと回答した人が約6割に上っています[グラフ‐4、5]。働き方が変わることで、時間の使い方やワークライフバランスが変化したと思われます。

  • (2)新型コロナウイルス収束後も在宅勤務の割合を半数以上にしたいと考えている人は6割を超える

    新型コロナウイルス収束後も在宅勤務の割合を半数以上にしたいと考えている方が62.9%にも上り[グラフ‐6]、特に、週3日以上在宅勤務をしている人では、その割合が8割を超えています[グラフ‐7]。在宅勤務のメリットを活かしながら、今後も在宅で働きたいと考えている人々が存在することがわかります。

  • (3)在宅勤務のメリットは「ストレス・健康」、「時間」、「家族との過ごし方」に関する項目など数多く挙がった

    在宅勤務のメリットは、「通勤しないことにより、心身へのストレスがなくなる」48.7%、「通勤の時間が省けてその時間を仕事など自由に使える」48.0%、「仕事の合間に家事や雑用ができる」44.8%、「家族と過ごす時間が増える」40.7%など、「ストレス・健康」、「時間」、「家族との過ごし方」に関する項目が高くなっていました[グラフ‐8]。

  • (4)在宅勤務によってなくなった通勤の時間を有効活用している人が多い

    在宅勤務のメリットとして上位に挙がった「時間が有効に使える」に関して、なくなった通勤の時間を有効に使っているか聞いたところ、84.0%の人が有効に使っていると回答しています[グラフ‐9]。また、通勤時間の具体的な使い道としては、「家事」「睡眠」「家族との会話・コミュニケーション」に使っている人が多くなっており、通勤時間を有効に使っていると回答した人ほどその割合が高くなっているということがわかりました[グラフ‐10]。

  • (5)「家族と一緒に食事ができる回数」「家族と一緒に過ごす時間」について、5割以上が良くなったと回答

    新型コロナウイルス流行前と比較した家族関係の変化について聞いたところ、「家族と一緒に食事ができる回数」「家族と一緒に過ごす時間」については、5割以上が良くなった(かなり良くなった+良くなった+まあ良くなった)と回答しています[グラフ‐11]。
    男女年代別でみると、30代が男女問わず全ての項目で良くなったと回答している割合が高く、特に「家族と一緒に食事ができる回数」と「家族と一緒に過ごす時間」については、30代の女性が高く評価しています[グラフ‐12]。在宅勤務により在宅時間が増え、家族と一緒に過ごす時間が増えたことにより、家族関係についても良くなったと感じている方が多いようです。
    また、長子年齢が小さい人ほど、良くなったと回答している人が多くなっています[グラフ‐13]。共働き夫婦で小さな子供がいる方は、仕事、家事、子育てで時間に追われる日々ですが、通勤時間がなくなったことなど在宅勤務のメリットを享受し、時間のゆとりができて暮らしの質が向上し、家族関係も良くなったと感じているのではないかと推察されます。

3. 在宅勤務をしている場所の室内環境で大切にしているのは「温度」「昼間の明るさ」

  • (1)在宅勤務をしている場所で多いのは、「居間」だが理想は「書斎」

    在宅勤務をしている場所については、「居間」50.6%と最も多く、「書斎」36.6%、「寝室」20.2%と続いています[グラフ‐14]。一方、理想の場所は、「書斎」が57.7%なので、現実とは異なっていることが分かりました[グラフ‐15]。

  • (2)在宅勤務をしている場所の室内環境で大切にしている上位2つは、「温度」「昼間の明るさ」

    昨年の夏、在宅勤務をしている場所の環境で大切にしていたのは、「温度」が63.3%と最も多く、快適な室温で仕事をすることが大切だと考えている人が多いことがわかりました。また、「昼間の明るさ」が40.7%と続いているのは、昼間の室内の明るさとオフィスの明るさの違いがこの結果となった一因であると思われます[グラフ‐16]。

  • (3)在宅勤務をしている場所で大切にしていることは、「集中」「リラックス」

    在宅勤務をしている場所で大切にしている以下の項目についてお伺いしたところ、「したいことに集中できる」「リラックスできる」「落ち着きがある」「したいことが効率的・スムーズにできること」が上位に挙がりました。「リラックス」は住まいで大切にしている方が多かったのですが[1.(2)参照]、仕事の場所では「集中」が「リラックス」を超えていることがわかりました[グラフ‐17]。

Ⅳ. まとめ

共働き夫婦で在宅勤務をしたことがある人を対象にした今回の調査より

  • 1)新型コロナウイルス流行前と比べて「在宅の仕事のしやすさ」が、住まいでもっとも大切に
  • 2)新型コロナウイルス収束後も在宅勤務の割合を半数以上にしたい人が6割を超える
  • 3)在宅勤務のメリットとして「ストレスが減る」、「時間が有効に使える」、「家族との時間が増える」に関する項目などが上位に数多く挙がった
  • 4)仕事をしている場所の室内環境では「温度」「昼間の明るさ」を、人の気持ちや状態としては「集中」「リラックス」を大切にしていること

などが分かりました。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、2021年1月には緊急事態宣言が再発令され、外出自粛や在宅勤務へのシフトにより、自宅で過ごす時間が再度増加しつつある状況にあります。
快適空間研究所では、これまで「生活者のいきいきとした暮らしの実現」に貢献するために調査研究や情報発信を実施してきました。今後は、今回の調査結果から見えてきた、コロナ禍における働き方の変化に伴って、変わりつつある住まいへの考え方や新しい暮らし方に対応し、生活者本人だけでなくその家族が幸せになる「良質な空間」を創出するための調査研究、情報発信活動を行ってまいります。

  • 快適空間研究所
    • 1)名称旭化成建材株式会社 快適空間研究所
    • 2)所在地東京都千代田区神田神保町1丁目105番地 神保町三井ビルディング
    • 3)設立2014年4月
    • 4)所長白石 真二
    • 5)目的良質な空間を実現するための情報収集と分析及びそれらの結果を踏まえたコンセプト開発、マーケティング活動。
      ①一戸建の温熱環境と生活実態の把握による居住空間での温熱環境ニーズの発掘
      ②活動方針に共感いただける社外の関連企業、大学等の研究機関、行政、生活者等との共創
      ③研究成果の社会や生活者への情報発信と断熱事業へのフィードバック

以上