新規医薬品添加剤「ヒアルロン酸ナノゲル」サンプル提供開始について | 2020年度 | ニュース | 旭化成株式会社
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新規医薬品添加剤「ヒアルロン酸ナノゲル」サンプル提供開始について

新たな「ドラッグデリバリーシステム」基剤の事業化を目指す

2020年8月5日
旭化成株式会社

旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小堀 秀毅)は、添加剤事業の強化拡大を図るため、新規医薬品添加剤「ヒアルロン酸ナノゲル」※1の事業化検討を行っていますが、このたび、その工業的製造技術を確立し、性能評価のためのサンプルを提供できる体制を整えましたので、お知らせします。

(1)背景

当社の添加剤事業部では、医薬品等で主に錠剤の賦形剤として用いられる結晶セルロース「セオラス®」※2を国内外で販売していますが、今後、注射剤用途に適したドラッグデリバリーシステム(DDS)※3基剤「ヒアルロン酸ナノゲル」を新たに製品ラインナップに加えることで、医薬品製剤のさまざまなニーズに幅広く対応していきたいと考えています。
「ヒアルロン酸ナノゲル」は、難溶性薬物の低毒性での可溶化や、タンパク質やペプチドといったバイオ医薬の凝集、変性を抑制することによる製剤化の実現、また頻回投与が必要な注射剤の投与回数削減など、患者さんのQOL(Quality of Life)向上が期待できます。

(2)「ヒアルロン酸ナノゲル」の特徴

1) 構造

ヒアルロン酸(HA)に、部分的にコレステロールが修飾されたヒアルロン酸誘導体です。水中では、コレステロール同士の疎水性相互作用により自己会合し、ナノサイズのハイドロゲルを形成します。HA分子量やコレステロール修飾率の違いによって物性が異なり、現在は2種類のグレード(分散グレード、沈殿グレード)をサンプルとして取り揃えています。

2) 機能

薬物と混合するだけで、疎水性相互作用により、難溶性の低中分子化合物からタンパク質までさまざまな薬物をナノゲル内に封入することができ、DDSに適した基剤として使用できます。主な機能は、薬物の徐放化、可溶化、凝集抑制、活性保持です。お客様の目的に応じて、最適なグレードのご提案が可能です。

(3)今後の展開

現時点で当社は「ヒアルロン酸ナノゲル」の事業化を正式に決定していませんが、この度のサンプル提供を通して、「ヒアルロン酸ナノゲル」がお客様の製剤開発における問題解決に貢献できることを確認した後に、正式に事業化していくことを目指します。
当社は今後も、世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献するため、さまざまな製品でお客様のニーズに応えてまいります。

(4)お問合せ先

サンプルご要望のお客様は、以下の窓口までお問い合わせください。
スペシャルティソリューション事業本部 添加剤事業部 新製品開発推進室
メール:hananogel@om.asahi-kasei.co.jp

  • ※1 中外製薬株式会社が開発した本技術に対して、当社は、専用実施権を許諾されています。
  • ※2 パルプのセルロース質の結晶部分を取り出して精製した結晶セルロース。医薬品、食品向け添加剤などに使用されています。
  • ※3 体内の薬物分布を量的・空間的・時間的に制御し、コントロールする薬物伝達システム。

以上