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「ヘルスケア領域事業説明会」を開催

「グローバル・ヘルスケア・カンパニー」を目指して

2021年10月5日
旭化成株式会社

当社グループでは、2019年度より3カ年の中期経営計画“Cs+ for Tomorrow 2021”をスタートし、「Care for People, Care for Earth(人と地球の未来を想う)」の姿勢で、当社の特徴である「多様性」「変革力」を活かしながら、持続可能な社会への貢献と、持続的な企業価値の向上を図るべく、「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3領域で、世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献しています。

このたび旭化成グループで初めての「ヘルスケア領域事業説明会」を開催し、当社のヘルスケア領域担当役員である坂本修一(取締役 兼 専務執行役員)およびリチャード A. パッカー(専務執行役員)が、ヘルスケア領域の成長戦略を中心に紹介します。
概要は以下のとおりです。

1. ヘルスケア領域の近年の歩み

  • 2012年の米国救命救急医療機器メーカーZOLL Medical(以下、ZOLL社)買収により、当社は従来の医薬・医療事業に加え、救命救急医療事業へと本格参入を果たしました。以降もオーガニックな成長に加え、企業買収や医薬品ライセンス導入等による事業拡大を図っています。
  • ヘルスケア領域の売上高は2011年度の1,195億円から2021年度は4,000億円へ、営業利益は2011年度の88億円から2021年度は550億円へと10年間で6倍以上に大きく成長する見込みです
  • なお、当社グループにおけるヘルスケア領域の売上高比率は2011年度の8%から2021年度には17%へ、営業利益比率は2011年度の8%から2021年度には25%へと拡大する見込みです
  • 2021年5月発表予想

2. 今後の成長に向けた方針

  • ヘルスケア領域では、医薬と医療機器の両事業をグローバル市場において展開する『グローバル・ヘルスケア・カンパニー』への進化により、当社グループの成長を牽引し、「マテリアル」「住宅」領域と並ぶ第3の柱となることを目指しています。
  • 既存事業の強化のための投資に加え、さらなる成長の加速に向けて積極的にM&A等の事業開発を活用することで、2025年度には売上高6,000億円、営業利益800億円を目指します。
  • 2025年度に向けた地域戦略は以下のとおりです。
    米国
    ヘルスケアの最大かつ高成長市場として、成長機会を追求する
    日本
    安定的・持続的な収益基盤として事業をより強固なものにする
    欧州および中国
    さらなる拡大のための事業基盤を確立する

3. 事業戦略

今後の成長を実現するための事業戦略は以下の通りです。

  • (1)重篤な心肺関連疾患に注力したZOLL事業の拡大
    • 心肺関連の救命救急医療におけるbest-in-classの技術ポートフォリオを強みとした事業拡大、周辺市場への事業領域の拡大を成長の原動力とする。
  • (2)グローバルスペシャリティファーマへの進化
    • 旭化成ファーマとVeloxis社の事業基盤を活用し、感染症、免疫・移植、腎疾患領域にフォーカスしてパイプラインを拡充する。
    • 医薬事業として、2025年に1,500億円、2030年に2,000億円の売上高の達成を目指す。
  • (3)バイオプロセス事業基盤の拡大
    • 生物学的製剤の安全性と生産性の向上に貢献する領域での事業拡大を行う。
    • バイオセーフティ試験受託サービス事業への参入により事業基盤を拡大。今後はさらなる成長機会の獲得を目指す。
  • (4)国内事業基盤の強化
    • 医薬事業は整形外科、救急、免疫領域のスペシャリティファーマとして成長を継続する。
    • 血液透析事業は主要サプライヤーとして安定供給体制を継続し、アフェレシス事業は業界のリーディングカンパニーとして成長機会を追求する。
  • (5)事業開発の加速
    • M&A、少額投資、買収オプション付き貸付、ライセンス導入などの事業開発活動を「クリティカルケア」「医薬」「バイオプロセス」「New Medtech」の4つの分野で、対象企業の経営陣、市場、競争優位性を見極めながら進めていく。
    • ヘルスケア領域の主たる事業開発リソースをイノベーションの発信地である米国へ集約させる。

4. 最後に

  • (1)医薬と医療の両事業をグローバル市場で展開し、多種多様な成長ドライバーを有する『グローバル・ヘルスケア・カンパニー』になることを目指す。
  • (2)ヘルスケア領域として、2025年度の売上高は6,000億円、営業利益は800億円を目指し、2030年度にはさらなる高みを目指す。具体的な数字については次期中期経営計画にて公表予定。
  • (3)イノベーションの最前線かつヘルスケア産業の最大市場である米国に、近い将来、ヘルスケア領域の本社機能を移転することも計画している。

予想・見通しに関する注意事項
当リリースに記載されている予想・見通しは、種々の前提に基づくものであり、将来の計画数値、施策の実現を確約したり、保証したりするものではありません。

以上