• お知らせ

2022年 年頭所感 「100周年、そして新たな挑戦のスタート」

2022年1月5日
旭化成株式会社
代表取締役社長 小堀 秀毅

あけましておめでとうございます。

まずは新型コロナウイルス感染防止を考慮した従業員の皆さんの精力的な活動に感謝します。新型コロナウイルスによる変化により、今後、人類が目指す社会が明確になったと感じています。それは、カーボンニュートラル(CN)な循環型社会、人びとがいきいきと暮らす健康で快適な社会です。これらの社会を2030年、2050年に向けて実現していくことが世界共通の大きな目標となりました。このことは、私たち旭化成グループが目指すサステナビリティ、つまり持続可能な社会への貢献と旭化成グループの持続的な企業価値向上を好循環させることとまさしく一致しています。私たちは、目指すべき社会の実現に向け、事業を通じて貢献していくことに引き続き取り組んでいきます。

2021年は、経営基盤の強化のために下記の3点(GDP:Green、Digital、People)に注力してまいりました。

  • 1)Green:「サステナビリティ」の実現に向けた取り組み
    昨年5月に、2050年にCNの実現、2030年には、2013年度比GHG排出量30%削減を打ち出し、その実行に向けてスタートしました。また、サステナビリティの基本方針も定めました。
  • 2)Digital:DX(デジタルトランスフォーメーション)のさらなる進化・加速
    昨年4月にはデジタル共創本部を設立、DXビジョンを定め、オープンバッジ制度を導入し、グループ従業員全員がデジタルに関する知見を高めると同時に、同本部が3領域やスタッフ部門とコネクトし、DX推進による各事業、各機能の高度化や生産性向上を図っています。
  • 3)People:「働きがい改革」の実行
    「人は財産、すべては人から」の考えのもと、健康経営の推進、マネジメント力の向上、若手を中心としたキャリアパスの形成、シニア層の活性化およびダイバーシティの推進を主なテーマとして施策を検討しています。これまでの終身雇用から「終身成長」へと改め、働きがいを持てる組織、環境づくりに向けて、人事制度を見直していきます。

2022年は、旭化成が創業100周年を迎え、4月からは新しい中期経営計画がスタートします。サステナビリティの実現に向けて世界中の企業がダイナミックに変化している今、私たちはこれまで諸先輩が培ってきた自由闊達な企業風土をしっかり受け継ぎながら、大きく変革していく重要な局面にいます。新たな社会の実現に向けて、守るべきものは守り、社会の変化に応じて変えていく、適応していくことが求められます。その実現のために昨年来注力している経営基盤強化の3点(GDP)を皆さんと共に取り組んでいきたいと思います。なお、当社の価値提供注力分野において成長を加速させる変革が必要との考えから、本年4月よりマテリアル領域の組織再編も実行します。

次の100年も私たちが存続するためには社会からの信頼が不可欠です。引き続きコンプライアンスの徹底に努めてください。そして、新たな社会の実現にはイノベーションも不可欠です。イノベーションは組織内外の多様なメンバーと力を合わせて生み出していくものです。そのためには一人ひとりが周囲とのコミュニケーションを密接に行うことが大切です。3C「コンプライアンス(Compliance)、コミュニケーション(Communication)、新しいこと、変化することへのチャレンジ(Challenge)」を今年も実行してください。そして、もう1つのキーワードは、コネクト(Connect)です。社内外のコネクトにより、新たなイノベーションや新たな変化に向けたチャレンジが加速され、効果が生まれます。

2022年は、旭化成グループの次なる100年に向けて新たな挑戦のスタートとなる年です。コロナに打ち勝ち、全員で力を合わせて前進していきましょう。

以上