• プレスリリース

旭化成グループのCelgardがAmerican Battery Factoryと戦略的提携契約を締結

米国においてLFP正極を使用したLIB向け次世代技術を共同開発へ

2022年8月23日
旭化成株式会社

旭化成グループ傘下であり、Polypore International, LP(本社:米国ノースカロライナ州、以下「Polypore」)の子会社であるCelgard, LLC(以下「Celgard」)とAmerican Battery Factory Inc.(本社:米国ユタ州、以下「ABF」)は、このたびリチウムイオン電池(LIB)関連の製品開発に関する戦略的提携契約を締結いたしました。
CelgardとABFは、米国において正極にリン酸鉄リチウム(LFP)を使用し、信頼性の高い角型LIB用の最先端次世代製品の実用化に向けた共同開発を行います。

今回の契約により、Celgardは米国においてABFが必要とするセパレータを100%供給するとともに、LFP正極を使用した次世代のセルや関連する先端技術の共同開発を行います。さらに両社は米国内においてLFP正極を使用したLIBのサプライチェーンを確立するための共同検討も行います。この検討には、旭化成の幅広い知見を活用することも含まれ、ABFは、旭化成の樹脂製電池パック部材、断熱材料などのLIBに使用される部材についても評価・検討を行う予定です。

Polyporeの副社長でセパレータ事業開発グローバル・ヘッドであるLie Shiは次のように述べています。
「私たちはABFとともにCelgardの次世代のセパレータを開発・実用化することで、LFP正極を使用したLIBの技術をより一層進化させられることに大きな期待を寄せています。LFP正極を使用したLIBは重要な市場であり、Celgardの乾式セパレータは高性能で環境に配慮したソリューションを提供します。」

ABFのPaul Charles社長兼CEOは次のように述べています。
「Celgardとの提携は、私たちが米国内でLFPを使用したLIBのサプライチェーンを確立する上で新たなマイルストーンとなります。業界標準となっているCelgardのセパレータを利用することは、米国内でLIBを自給するという私たちのミッションにとって不可欠なものです。Celgardとともに新しい技術の研究を進め、旭化成グループのリソースを活用してエネルギーの独立性を実現していきたいと考えています。」

今回の提携は、乾式セパレータのトップメーカーであるCelgardが、米国で正極にLFPを使用した安全で信頼性の高いLIBのギガファクトリーの実現を目指すABFと提携し、米国内においてLFPを使用したLIBの生産・供給体制の確立を目指すものです。

ご参考

CelgardとPolyporeについて

Celgardは、LIBの主要部材の1つであるセパレータとして使用される塗工・無塗工の乾式微多孔膜の開発・製造・販売に特化した企業です。Celgardのバッテリーセパレータ技術は、電気自動車やエネルギー貯蔵システム等の用途で重要な役割を果たしています。Celgardは、旭化成グループのPolyporeの100%子会社です。
Polyporeは全世界9か国に拠点を有するグローバル企業であり、主として自動車(ガソリン車・電気自動車)やエネルギー貯蔵システム用の電池のセパレータとして使用される微多孔膜の製造・開発・販売に特化した事業活動を行っています。
両社の詳細については以下URLをご参照ください

American Battery Factoryについて

LFP正極を使用したLIBメーカーであるAmerican Battery Factory Inc.は、米国初のLFP正極を使用した安全なLIBのギガファクトリーのネットワークを構築中です。同社は、米国内で電池サプライチェーンを構築することにより、自国でのエネルギーの自給と再生可能エネルギーの普及に取り組んでいます。
ABFの詳細については、以下URLをご参照ください。

以上