米国FLEXOGRAPHIC TECHNICAL ASSOCIATIONより『Sustainability Excellence Award』を初受賞
製版中の溶剤使用量、電力エネルギー量を削減し、印刷中の生産性向上を達成
2024年6月4日
旭化成株式会社
旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:工藤 幸四郎、以下「当社」)は、フレキソ印刷※1先進国のアメリカにおいて権威あるFLEXOGRAPHIC TECHNICAL ASSOCIATION(フレキソ印刷技術協会)より、当社のフレキソ樹脂版「AFP-R」が名誉ある『Sustainability Excellence Award』を受賞したことをお知らせします。
『Sustainability Excellence Award』は、フレキソ印刷技術における環境負荷の低減、および作業者の労働環境と安全の向上に貢献する、新規技術を表彰するものです。
- 受賞名
- Sustainability Excellence Award
- 受賞対象
- 旭化成 感光材事業部/アサヒフォトプロダクツヨーロッパ
- 受賞理由
- パッケージ印刷業界においても脱炭素・環境負荷低減が求められる中、フレキソ印刷版においても、水現像や熱現像のような溶剤を使用しない製版技術への移行が加速しています。当社は新たなソリューションとして、従来の製版技術である溶剤現像において、脱炭素に向けた環境負荷低減を実現する樹脂版「AFP-R」を開発しました。同製品を使うことで、製版中の溶剤使用量、電力エネルギー量を削減し、さらには当社独自の樹脂技術である「CleanPrint技術※2」を付与することで、印刷中の生産性向上を達成します。これらの「AFP-R」の特徴を、フレキソ印刷業界がこれからも持続するためのイノベーションであると評価いただき、受賞にいたりました。
- 受賞式に参加した感光材事業部の加藤事業部長(中央)、同事業部の金子氏(左から2番目)、米国契約パートナーのMartin氏(右端)
AFP-Rについて
「AFP-R」の特徴は、一般的な溶剤現像版とは異なる独自の樹脂構造にあります。溶剤で洗浄する樹脂成分を一般的な溶剤現像版と比べて少なくすることで、より少ない溶剤使用量で洗浄が可能です。さらに、溶剤洗浄時間と洗浄後の乾燥時間も約50%と大幅な短縮をすることができます。
- AFP-Rの製版プロセス
当社は、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します」というグループミッションにもとづき、環境負荷低減を目指し、今後もパッケージ印刷における溶剤使用量の削減および溶剤ゼロ化に向けた「Solvent ZERO」の実現に向けて、溶剤を使用しない水現像製版「AWP」、および溶剤使用量の削減を可能にする溶剤現像版「AFP-R」の普及に努めてまいります。
- ※1フレキソ印刷弾性のある合成樹脂やゴム製の印刷版を使う凸版印刷の一種。最大の特徴として、溶剤インキを使うグラビア印刷と比べ、パッケージの素材を問わず、水性インキを使用することができ、環境に配慮した印刷方式として昨今注目をされています。
- ※1CleanPrint技術フレキソ印刷時に発生するインキ絡みを抑制するために樹脂版の表面エネルギーをコントロールした旭化成独自の技術です。
ご参考
- FLEXOGRAPHIC TECHNICAL ASSOCIATION:協会HPはこちら
1958年にフレキソ印刷技術普及のために設立され、米国を中心に活動するフレキソ印刷業界のプロフェッショナルが集まる組織であり、フレキソ印刷技術の発展と推進を主導しています。 - 旭化成フレキソ樹脂版HPはこちら
以上