旭化成グループの環境安全・品質保証活動
環境安全・品質保証活動
当社グループは、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します」とのグループミッションに基づき、化学物質を取り扱うケミカル事業分野とエレクトロニクス事業分野などのマテリアル領域、建材事業分野も含めた住宅領域、および医薬・医療事業分野などのヘルスケア領域の3領域において事業活動を行っています。これらの事業活動を支えるのが環境安全・品質保証活動です。
環境安全、品質保証、健康経営は、グループビジョンである「『健康で快適な生活』と『環境との共生』の実現を通して、社会に新たな価値を提供していきます」との目指すべき事業活動の方向性に沿って誠実に役割を果たします。
旭化成グループのリスクマネジメント・責任のある事業活動
旭化成環境安全・品質保証統括役員のメッセージ
昨今、企業に対する社会的存在としての意識の高まりや、脱炭素の要請など、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。その中で「私たち旭化成グループは、世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献します。」というこれまでと変わらぬグループミッションのもとで、引き続き「持続可能な社会への貢献」と「持続的な企業価値向上」の2つの「サステナビリティ」の好循環を目指すべく、Trailblaze Together、A(Animal, Asahi)-Spiritをキーワードに、変化への耐性を持ちながら各種課題に対応し、自ら成長するとともに、環境安全、品質保証、健康経営の活動もスパイラルアップさせ、お客様に信頼されるソリューションを提供していきます。
私たち旭化成グループは、従業員の健康と成長、多様な人財が活躍できる環境が組織の活力向上に不可欠であると考えています。また、すべての組織が重篤災害、重大な品質問題、コンプライアンス違反を発生させないことが、事業継続・成長の大前提であると認識しています。
その未然防止、拡大防止を強化し、全社統一のライフセービング・アクション活動、全従業員対象の品質リスク教育等を通じた安全文化、品証文化の醸成を図ります。そして、GHG削減をはじめとする、持続可能な社会に向けた環境課題にも真摯に取り組み、将来世代を含むステークホルダーの皆様に高い企業価値を提供していきます。
旭化成株式会社
環境安全・品質保証統括役員
川瀬 正嗣
方針
当社グループは、以下の方針を掲げ環境安全・品質保証活動を推進しています。
環境安全・品質保証・健康経営方針
旭化成グループは、「世界の人びとの“いのち”と“くらし”に貢献する」グループ理念に基づき、あらゆる事業活動において、健康、保安防災、労働安全衛生、品質保証及び環境保全を経営の最重要課題と認識し、開発から廃棄に至る製品ライフサイクルのすべてにわたり配慮する。
- 健康管理活動を基盤に、従業員の心身の健康保持増進への取り組みを推進・サポートし、個人の活力向上、組織の活性化による組織風土の改善を図る。
- 安定操業及び保安防災に努めるとともに労働災害・事故の防止を図り、従業員と地域社会の安全を最優先に確保する。
- 絶えず変化する顧客・社会のニーズを柔軟に先取りし、安心・安全を確信できる品質の製品・サービスを実現・提供する。
- 気候変動への対策と地球環境の保全のために、すべての事業活動に伴う環境負荷を低減する。
法を遵守することはもとより、自ら目標を立て継続的な改善を行い、さらに積極的に情報を公開し、コミュニケーションを重ねることにより、社会の理解と信頼を得る。
2022年7月11日改訂
マネジメント体制
当社グループは、グループ全体の環境安全・品質保証活動を「環境安全に関わる規程」「品質保証に関わる規程」などに定め、マネジメントシステムとして構築しています。社長直轄の組織として環境安全・品質保証委員会を設置し、計画・実績の審議を実施しています。本委員会はグループ横断的にサステナビリティを推進する「サステナビリティ推進委員会」とも連携しています。また、その下部組織として環境安全・品質保証推進会議を定期的に開催し、当社グループ全体、事業会社単位、支社・製造所単位などで、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルをそれぞれ回し、環境安全・品質保証活動の継続的な改善を図っています。
また、環境安全・品質保証マネジメントシステムは、環境保全については環境マネジメントシステム(ISO14001)、また労働安全については労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)に準じて活動しています。
品質保証活動は、品質保証部の総括のもと、事業組織単位でISO9001等に基づくマネジメントシステムを確立し、お客様・社会に安心・安全な「製品・サービス」をお届けする品質保証の強化に日々努めています。
健康経営については、「健康経営推進委員会」を原則として年2回開催し、健康経営に関する基本方針の策定、目標設定、実績に関する審議を実施しています。
環境安全・品質保証委員会運営組織
環境安全・品質保証委員会/環境安全・品質保証推進会議の構成
環境安全・品質保証委員会 | 委員長 | 旭化成社長 |
---|---|---|
委員 | 旭化成環境安全・品質保証統括役員、旭化成環境安全担当役員、旭化成品質保証担当役員、旭化成環境安全・品質保証統括者、旭化成環境安全部長、旭化成品質保証部長、健康経営推進室長、事業会社環境安全・品質保証統括者 | |
オブザーバー | 旭化成監査役、委員長の指名した者 | |
事務局 | 環境安全部、品質保証部 | |
開催頻度 | 1回/年 | |
環境安全・品質保証推進会議 | 議長 | 旭化成環境安全・品質保証統括役員 |
委員 | 旭化成環境安全担当役員、旭化成品質保証担当役員、旭化成環境安全部長、旭化成品質保証部長、健康経営推進室長、旭化成環境安全/品質保証推進者、事業会社環境安全/品質保証推進者 | |
事務局 | 環境安全部、品質保証部 | |
開催頻度 | 4回/年 |
目標と実績
環境安全・品質保証教育の充実
当社グループでは環境安全・品質保証活動の確実な推進のため、環境安全に関する基礎知識習得とその理論を活用できるよう、実践的な環境安全教育を行っています。現場で活動している工場・製造部署の製造課長、環境安全課長をはじめとする第一線の課長とその候補者、さらに研究部署のグループリーダーと環境安全スタッフといった環境安全を実践しているキーパーソンを対象に研修教育を実施しています。
毎年度、新任者を中心とした対象者に、5教科(環境安全全般、健康、保安防災、環境保全、労働安全衛生)を計2日間の研修で教育しています。2024年度は約1カ月間の自習および2日のウェブ講義を実施し、計63名が受講しました。
さらに、一層のレベル向上を目指して2012年度から開始した係長層の教育も、要望を取り入れながら改善、継続しています。2024年度は約1カ月間の自習および1日のウェブ講義を実施し、計269名が受講しました。
品質保証教育では、品質保証に関わる中核人財の育成として、グループ全体から選抜した若手~中堅従業員を対象に、6カ月の期間、社外専門家(主に品質管理学会の第一線でご活躍中の大学教授や企業で品質保証の実践経験をお持ちの方々)による講義とグループ討議などを行う「品質保証フォーラム」を2017年度から継続しています。2024年度は計45名が修了しました。
また、化学品管理や製品安全に関してもグループ全体で毎年種々の教育を実施しています。2024年度は10種類の内容の教育を実施しました。特に日本の化審法・安衛法・毒劇法の基礎教育は継続的に毎年複数回開催し、2024年度は約900名が参加しました。
今後もさらに社内外のいろいろなニーズに応えられるような教育・研修を進めていきます。
環境安全・品質保証大会の開催
当社グループでは、毎年環境安全・品質保証・健康経営活動の年間活動の集大成として「環境安全・品質保証大会」を開催しています。大会では、社長あいさつ、担当役員からの活動状況の報告や部場の活動事例の発表、外部の専門家による講話、安全表彰など、環境安全・品質保証・健康経営活動の活性化や情報の共有化を図っています。
2024年度は、12月に開催し、大会会場・インターネット配信にて、2,000名以上が参加しました。
特別講演として、こころの健康に関しての第一人者として産業保健界を長く牽引されご活躍されている慶応大学総合政策学部教授 島津 明人先生による「ワーク・エンゲイジメント:健康でいきいきと働くために」をご講演いただきました。
- 工藤社長のあいさつ
- 慶応大学総合政策学部教授 島津 明人 先生による特別講演