コンプライアンス

方針

旭化成グループは、コンプライアンスを重視し、事業・業務に関する法令・諸規則や社内ルールの遵守を徹底します。
また、これらの遵守のみならず、あらゆる事業活動において、社会的な規範を含むより高いレベルの企業倫理を実践し、グループバリュー(共通の価値観)にかなった「誠実な行動」を徹底します。

旭化成グループ行動規範

当社グループは、コンプライアンスを含む行動基準として、「旭化成グループ行動規範」を定め、これを当社グループのすべての役員、従業員に適用しています。行動規範は、当社グループで働く私たち一人ひとりが、グループバリュー(共通の価値観)にかなった日々の行動を実践するための判断基準を具体化したものであり、行動のよりどころとなるものです。
社会の要請、情勢の変化などを踏まえ、その有効性を保てるように、継続的にこの行動規範を見直していきます。

「旭化成グループ行動規範」の内容はこちらをご覧ください。

旭化成グループ行動規範「旭化成グループ行動規範」

行動規範の周知など

2017年度の行動規範の制定以降、当社グループの役員および国内の全従業員に上記行動規範を冊子にして配布するとともに、行動規範の周知活動として、各職場単位での行動規範の読み合わせや、法令などの教育のためのeラーニングの実施などを行っています。具体的には、日常業務で起こり得る事例を題材に職場で討議し、グループ行動規範に照らして従業員がとるべき行動を確認する活動(Cs Talk)を継続しています。また、法令などの重要テーマについては各所管部門が主導し、eラーニングなどを活用した個人向けのコンプライアンス教育を実施しています。


  • Cs Talkの概要を示しています。Cs Talkは、職場の数名程度の小集団で、職場推進リーダーのファシリテートによりコンプライアンスに関する事例を題材として意見交換を行う取り組みです。職場単位で選択できる事例は、「環境安全」「製造・品質保証」「営業・販売」「情報管理」「サステナビリティ・人権」「経費処理・物品購買」「その他コンプライアンス(贈賄、ハラスメント等)」「その他重要テーマ(大規模災害対応等)」の8分野で構成されています。2019年度に22事例で開始し、その後毎年重要テーマの事例を追加しており、2025年度には85事例を展開しています。

隔年で実施しているコンプライアンス意識調査では、「行動規範の内容を理解しているか」という質問に対し、回答者の約80%が「理解している。」と回答しており、従業員の行動規範についての理解が進み、着実に浸透していることを継続して確認しています。さらに、同意識調査を通じ、コンプライアンスに関する全体傾向の把握に加え、職場単位での課題の抽出・共有を行い、各職場の改善活動に反映しています。

実施した浸透活動の内容(行動規範の浸透) 形態 目的 回答者数
2025年度 コンプライアンス意識調査 アンケート形式 行動規範の内容の理解、浸透度を継続的に確認し、具体的な課題の把握や改善活動に反映する。 29,862名(93.5%)
  • ※受講対象者のうち、受講者数の割合(%)

また、グループ全体のコンプライアンス体制の強化を図るために、社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会を通じて、当社グループで発生した事案の共有、対応策の水平展開を行い、注意喚起や再発防止の徹底を図っています。

重大なコンプライアンス違反への対応

当社グループで重大なコンプライアンス違反が発生した場合には、違反者に対する処分や再発防止策を検討するとともに、リスク・コンプライアンス担当役員が、リスク・コンプライアンス委員会に案件を報告し、全社的な再発防止を図る仕組みとなっています。

内部通報制度(コンプライアンスホットライン)

当社グループは、コンプライアンス違反に関する情報を速やかに収集し、対策を講じることを目的として、2005年より、内部通報制度(コンプライアンスホットライン)を導入・運用しています。2022年度からは、お取引先とその従業員の方々からも同様の通報・相談ができるよう、この仕組みを拡大しています。また、一般のお客様を含む地域住民など、お取引先以外を対象としたお問い合わせフォームをウェブサイトに設置しており、すべてのステークホルダーが通報できる体制を構築しています。通報された内容については、リスク・コンプライアンス担当役員が指名した者で構成する事務局および必要に応じて組織される調査・対応チームが調査を行います。リスク・コンプライアンス担当役員は、運用状況をリスク・コンプライアンス委員会に報告し、また重大なコンプライアンス違反や役員に関わる案件については監査役会に報告しています。

  • 内部通報制度における通報受付から是正・再発防止、フォローアップまでの対応フローを示しています。通報者は、旭化成内部通報事務局または弁護士事務所へ通報することができ、匿名での通報も可能です。弁護士事務所へ通報した場合は、通報者の同意がない限り、通報者を特定する情報は通報事務局へ共有されません。通報を受けた後は、旭化成内部通報事務局が内容確認と対応方針の決定を行い、通報者へ通報受理確認の連絡を行います。続いて、通報者の同意のもとで調査を実施し、必要に応じて事案に応じた調査対応チームを編成します。調査結果を踏まえて是正の必要性を検討し、コンプライアンス違反が認められない場合は結果を通報者へ報告します。コンプライアンス違反が認められた場合は、是正・再発防止を実施したうえで完了報告を行います。また、必要に応じてフォローアップを実施し、問題改善の状況や不利益取り扱いの有無を確認する仕組みとなっています。結果報告は事務局、弁護士事務所または調査対応チームのいずれかから行われることを示しています。

秘密の厳守
当社グループでは、通報者に対し、通報を理由とした不利益な取り扱いが行われないための措置を講じています。
また、通報案件に関する秘密保持および通報者の個人情報の保護を徹底するとともに、通報者のみならず関係者のプライバシーにも十分配慮して適切に対応しています。
対象
対象は、当社グループの役員、従業員、お取引先とその従業員の方々です。(お取引先にはフリーランスも含みます。当社グループとお取引先の従業員については退職後1年以内の方も対象とします)
受付内容
通報の対象とする事案に制限は設けず、差別やハラスメントなどの人権侵害、贈収賄などの腐敗行為など、幅広い事案に対する通報を受け付けています。
対応方法
通報手段として社内向けの通報システムのほかに社外窓口(指定する弁護士事務所へのメール・封書)を設置しており、匿名、実名いずれでも通報・相談を受け付けています。

通報件数と運用状況

2025年度は、102件の通報・相談が寄せられましたが、事業遂行に影響を及ぼすような重大な案件はありませんでした。なお、このうち5件については、差別やハラスメントなどの人権に関連した問題が確認され、対象者の処分を実施しました。受領した通報については、事案に応じた専門部署に調査を要請し、対応しています。

腐敗防止

当社グループは国際連合のグローバル・コンパクトに賛同しており、「強要と贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗を防止するために取り組む」ことを宣言しています。「旭化成グループ行動規範」の中においても、贈収賄を含む腐敗行為を明確に禁止しています。
当社グループでは特に、贈収賄行為を企業の信頼を著しく損なう重大なリスク要因として認識しており、贈収賄防止に関するグループ基本原則で贈収賄禁止の基本方針、管理・推進体制等を明確にし、これに基づく規程をグループ各社で制定し、展開しています。

  • 1.各種手続き
    当該規程に基づく各種手続きの対象は、①公的部門(国を問わない)または②商業賄賂規制のある一定の国における民間部門のいずれかが、直接または間接的な相手方となる取引などです。具体的には、会食・贈答等の授受、寄付などを行う場合は、各組織における所定の責任者による事前審査・事前承認を経てから行うこととしています。また、エージェント、ディストリビューターを起用する契約など、贈収賄防止の観点で注意すべき一定の類型に該当する取引の場合は、贈収賄防止の観点から、ビジネスパートナーの適正性を確認するデュー・ディリジェンスを行っています。また、ビジネスパートナーに対し、当社の贈収賄防止の基本方針を明示するとともに、贈収賄規制関連法遵守の宣明を誓約書または契約条項に盛り込む形で求めています。
  • 2.教育
    腐敗防止全般(贈収賄、マネーロンダリング、詐欺など)に関するeラーニングや社内研修など、海外を含むグループ各社の従業員教育に取り組んでいます。
  • 3.モニタリング
    継続的かつ有効な贈収賄防止体制を維持するために、定期的に内部監査を行うとともに、贈収賄防止の管理体制の評価・見直しをしています。
  • 4.相談・報告
    従業員が日常業務において贈収賄に関する不明点・疑問点が生じた場合、日本または海外地域拠点の法務部門に相談できる体制を整備しています。
    各従業員には贈収賄規制法違反またはそのおそれのあることを知った場合、速やかに所定の責任者へ報告することを義務付けています。
    お取引先とその従業員の方も当社内部通報制度により贈収賄を含む腐敗行為全般に関する報告・相談ができるように体制を整えています。
  • 5.腐敗行為に関する法令違反の状況
    2025年度、腐敗行為による従業員の解雇や法的措置を受けた事案は発生しませんでした。

サプライヤーへの対応

サプライヤーの皆様にもCSR調達アンケートにおいて腐敗防止に関する設問を設け、グループ全体で腐敗防止に取り組んでいくこととしています。

政治献金実績

政治献金については、政治資金規正法を遵守し、社内ルールでけん制機能を設け事前決裁の上実施しています。2025年度の献金額は16,110,000円(旭化成グループ合計)であり、以下にて開示されています。

独占禁止法・競争法遵守

当社グループでは、競争法遵守に関するグループ基本原則のもと、各社で競争法遵守に関する規程を策定し、各国の競争法に違反する行為を禁止しています。また、カルテルやその疑いを持たれる行為を防止するために、業界会合への出席基準を定め、不適切な競合他社との接触・情報交換を禁止するとともに、商品の国内販売価格の一斉改定を行う際には、コンプライアンス担当役員を含めた複数の委員から構成される「市場委員会」に付議し、価格改定の理由を確認し、独占禁止法に違反する行為がないことを確認した上で実施することとしています。

輸出関連法令遵守

当社グループは、貿易管理に関するグループ基本原則のもと、各社で輸出管理に関する規程を策定し、外為法などの関係法令の遵守を徹底しています。日本については、グループ各社から輸出を行う全製品について該非判定および顧客審査を行い、許可を要するものについては社内承認を経て経済産業省の許可を取得する制度を構築しています。また、定期的に全社講習会を実施して従業員へ法令・社内制度の周知を図るとともに、毎年度当社グループ関連部門に対して書面・実地監査を実施しています。

医療機関等との関係の透明性に関する取り組み

当社は、「企業活動と医療機関等の関係の透明性に関する指針」を自社の指針として定め、当社の医薬・医療分野での活動に伴う医療機関・医療関係者等への資金提供実績の情報を公開しています。詳しくは以下をご覧ください。

医薬品開発における倫理的配慮

医薬品の研究開発を行う旭化成セラピューティクスでは、動物実験における法令・ガイドラインの遵守や倫理的配慮を徹底しています。詳しくは以下をご覧ください。

その他法令などに基づく開示

当社グループは法律や国の方針に従った対応を行っています。また、過去の案件に関しても、現在の法律を遵守して対応しています。当社グループは過去行っていた核燃料物質に関連する研究の廃棄物を保有しています。このため「原子力損害の賠償に関する法律」(以下「本法律」といいます。)の対象事業者となっていますが、1991年以降は関連する研究および事業などは一切行っておらず、それ以降法令の定めに従って適切に廃棄物を保管・管理し続けております。また、関係自治体や地域住民の皆様にもご理解いただけるよう、説明会などを実施しています。本法律の改正(2020年1月1日施行)に伴い、損害賠償実施方針を作成・公表しています。