宮岡
私は大学の博士課程で、「ラマン分光法」という分析手法を生物試料に使う研究をしていました。これまで無機物の分析に利用されていた方法を生物学との新しい組み合わせで活用すると、それまで見ることができなかった現象を可視化できることを経験しました。就職活動では旭化成の人事担当者の熱量に圧倒されたと同時に、多角的な事業を手掛ける旭化成だったら、また何か従来にない組み合わせで新たなものを生み出せるのではと思い、入社を決めました。 2022年に旭化成グループとなった米バイオノバへの赴任は、自ら希望しました。海外の大学と共同研究をした時に、英語で発信される世界のあらゆる情報をそのまま英語で理解して研究がダイナミックに進んでいくのを目の当たりにして、そのアドバンテージを強く感じたためです。入社1年目から海外赴任を希望したことを覚えていた上司が、同社への赴任を後押ししてくれました。実はバイオノバの買収においても、少しだけ技術評価に関わっていたんです。バイオ医薬品の開発製造受託という分野に飛び込み、新しいことが学べるとてもいい機会になるとも感じていました。